俺は裏切り者じゃない。【冨岡義勇】

裏切り12 ページ14

伊黒「如何言う事だ、宇髄。」

胡蝶「やっと罪を認めたんですね。」

「・・・？？」

何のことだ、俺は罪なんて認めていない。

何故なら俺は何もしていないからだ。

宇髄「今よぉ、こいつが、小声ですまないって言って謝ったんだ。それって、高松に向けているものだとしか思えねぇよな？」

胡蝶「何故小声で言ったのですか？もっとはっきり喋って、謝って下さい。」

・・・！？聞こえていたのか！？

あれは、高松の鎹鴉に言ったもので、高松に言ったものではない。

だが、ここで弁解しても誰も信じてくれないだろう・・・。

逆効果かもしれないな。

だから、黙っておこう。

宇髄「俺は耳が良いからな。小声でも聞こえんだよ。」

・・・そうだった。忘れていた。

『本当に高松君に向けたものか分からないじゃないですか！』

やはり、Aは俺の味方をしてくれるんだな・・・。

「有難う・・・。」

『いえ。』

伊黒「何故そこまで庇う。何故そこまで冨岡を信じる。冨岡を信じて何かされるのはお前かもしれないんだぞ。」

甘露寺「伊黒さんAちゃんに何かするつもりなの？」

伊黒「いやしないよ？安心して甘露寺さん。Aには何もしないからね僕？」←

伊黒・・・。誤解を解くために口調が変わっている・・・。

健「・・・如何して・・・。」

不死川「まぁ、兎に角罪を認めたって事だよなァ？じゃあ今日の会議はすぐ終わりそうだなァ。」

時透「良かったね、高松君。」

健「へっ？あ、はい・・・。」

「「お館様のお成りです。」」

嗚呼、やっと会える。

心から尊敬している、お館様の姿だ。

産屋敷「急に呼び出してすまかったね。」

胡蝶「いえ。お館様におかれましても御壮健で何よりです。益々の御多幸を切にお祈り申し上げます。」

産屋敷「有難う、しのぶ。」

産屋敷「さて、今回皆を呼び出した理由は、皆もう分かっていると思うんだ。」

胡蝶「・・・冨岡さんが、高松さんを斬り付け、殴った件について、ですか？」

産屋敷「そうだよ。でも、私は実際に現場を見ていないからね。2人に説明してもらうよ。」

産屋敷「まずは健、説明してくれるかな？」

健「御意。」

健「私は先日、冨岡さんに蝶屋敷の横に呼び出されました。そして、「新しい柱の癖に、調子に乗るな。Aにも近づくな。」と言って私の刀を抜き、刺してきました。そして一昨日も、罵倒され、殴られました。」

産屋敷「有難う。では義勇、良いかい？」

冨岡「御意。」

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