壱 ページ3
昔から私は家から出たことが無かった
学校にも行ったことはないし、家にいる使用人とか他の家族は外へ行けるのに私だけ行けない
皆は口をそろえてこう言う「私を守るためなんだ」って「外は危ないから」って
そんな事を言われても、幼い私には全く理解できない
テレビや漫画に出てくる人間の子供達みたいに私も学校に行ってみたかったし、皆みたいに友達と馬鹿やってみたかった
今はそんな事ほども思わないけれど
夢を見始めたのはそんな家庭の不満とかが溜まって仕方が無くなった時
本当に嬉しかった
見る物全てがどうしょうもないくらいに美しかった
テレビや本で見るよりずっと色彩が豊かで、今まで一度も感じたことのない感覚
初めて名前も顔も知らない大きなお兄さんに話し掛けられた時なんて緊張し過ぎて何も言えなかったし、心配もされてしまったけど、内気な子として受け止められたので
まぁ良し
さてさて、シリアス調で始まったんですけどね？全然そんなこと無いです
はい
まぁ、いきなり何故そんな話をしているのかと言いますと
そのお兄さんこと白ひげの膝に私が乗っているから
夢を見始めてもう何年も立つけれど、こんな事になるとは思ってなかったよね
私はただの夢で、毎日と言っていいほどこの世界に来ているけどこの人の話では長いと数ヶ月や一年くらい間隔が空いた後にフラッと現れるらしい
確かにお兄さん以外の人の所にも遊びに行ってるし世界が違うしもっと此処に来いってのは納得はできるけどヨモツヘグイは良くないと思うんだ私
まぁお時間ある方は見ていってもらえると嬉しいかな
次のページから本編開始ですよ
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作者名：ぽにょぺにょん | 作成日時：2021年10月10日 18時
