玖 パイナップル少年 ページ18
不本意とはいえ、助けてもらっておいて無言で立ち去るのは良くない
…いや、そんな事はないと思うほど、精神的にも肉体的にも疲れた
「兄ちゃんなんか、遠くを見てないかよぃ？」
「気になるなら聞いてみれば良い」
「辞めとけ辞めとけ〜多分ろくな事になんねぇぞ〜」
向こうの方で好き勝手言ってるおっさんどもは後で殴るとしてマルコはほっぺぷにぷにの刑に処すとしよう
話すのすら面倒くさいと感じてしまう
早く話してしまおう、もっと面倒くさくなる前に
まず、一番キツイのから行こうか
もったいぶるのは苦手だ
飯を無理やり口の中に流し込まれる
これ
本当辛いんだよ
私があんまりにも食事を拒否するもんだから、点滴を打とうとしてもそれも拒否してさぁ…
仕方がないから無理やり食わせようって事で、口の中にゆるいパン粥を口の奥に放り込まれて息が出来ないように口と鼻を抑えるの
犬に無理やり薬飲ませるときに使われる手段だね
苦しいし、少し気管に入ってくる時もあるからとても嫌だ
それに私犬じゃないし
……あの時ばっかりは本気で暴れたし泣いた
冗談抜きでキツイ
次、特に疑いもせずに子供扱いされる
これも不思議
ここの船長さんが前の海賊船に所属してたのがだいぶん前
でも私の姿変わってない
などなど、ツッコミどころは沢山あるのに誰もツッコミまない
それどころか体質や種族として受けいれられてしまっている
解せぬ
最後
船員の相手をさせられる
いや、これに関しては別にそこまで苦でもない
別に薄い本みたいな事をさせられる訳でもないし
ただ話し相手になったりチェスを打ったり、膝に乗せられたり、算数や文字を教えたり…
そんな感じだ
何が嫌って仲間として認識されてる事
好意を持ってもらえるのはすごく嬉しいけれど、今回は別だ
すごく心が苦しくなる
「に、兄ちゃん！！！やえるんだよぃ！！！」
そして子供のほっぺたは至高
上の方で 下ろしてくれ と笑いながら言う大人は知らん
なんだかんだ言いつつもコイツらに絆されてる自分が何より嫌
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作者名：ぽにょぺにょん | 作成日時：2021年10月10日 18時
