誰のもの？(JH) ページ13
マンネは足が速い。俺も運動神経はいい方だけど追いつけない。ただ、アイツが1人で泣ける場所なんて1つしかない。迷わず宿舎に向かって、全力で走った…。
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Aの部屋に着く頃には息も切れていた。でも…早く話さないと…。鍵をかける余裕もなかったのかドアはすんなり開いた。リビングにはいない…。だとすれば、俺の“分身”がいる寝室しかない。
「…A？」
予想通りクマのハニを抱き締めて、ベッドの上に座るAがいた。こちらに背を向けていて表情は見えないけど…静かな部屋に泣いてしゃくりあげる呼吸だけが響いている。
「A…こっち向いて？」
そう言ってもこちらを見ないから、俺がAの前にまわった。ぼろぼろ泣いて…迷子の子どもみたいだ。
「A、俺を見て…おねがい」
ようやく俺を見るけれど、瞳が悲しみで澱んでいて俺の方がツラくなる。こんな顔させて…俺は何をやっているんだろう…。
A「…なんできたの？」
「Aに会いたくて来たよ」
A「…ぼく、もうがんばれない…」
「もう頑張らなくていいよ…」
A「…もうぼくじゃだめ？あのひとがいい？」
「ダメじゃない。Aがいい。Aじゃなきゃダメ」
そっとAの手を取って、クマを横にどかした。こんなふうに向かい合って手を繋ぐのはいつぶりだろう…柔らかいAの手は外にいたせいか、それとも不安からか、とても冷たい。
「A…長い間ごめんね。ツラかったよね？」
A「…ぼくがわるいんだ…ぼくが…」
こうやって自分を責めさせ続けた俺も、もう同罪だ。
「俺も悪かった。仲直りしてくれる？Aがいないと俺がもう無理」
A「でも…」
「A気付いてないの？さっき俺が欲しかった言葉、言ってくれたじゃん」
『愛してる』だけじゃない、むしろその前に無我夢中で言ってくれた言葉が…求められていると強く感じさせてくれたんだ。
「난 니꺼야…Aだけのジョンハンだよ」
それから…
「넌 내꺼야.Aは俺のもの…」
A「ヒョン…」
「もう大丈夫だよ。全部Aの気持ち、伝わった。また俺の1番近くにいてくれる？」
俺が笑うと、一瞬驚いた後…声を上げて、やっぱり小さな子どもみたいにわんわん泣くから…抱き寄せて、膝の上であやす。背中を撫でれば、代わりに力一杯抱きついてきてくれる俺の可愛いエギ…。手に触れるAの肩甲骨が天使の羽に思えて、飛んでいってしまわないように
…強く強く抱きしめた…
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おもち(プロフ) - MSAMさん» 神ってるなんて言っていただけるとは…とっても嬉しいです！ありがとうございます。またフラグのないお話も時が来たら書こうと思っています。その時は是非読んでいただけたら嬉しいです^_^続編成年になったらのお楽しみで取っといてください(*^^*) (2022年2月4日 1時) (
レス) id: 8e4f645f7f (このIDを非表示/違反報告)
MSAM - おもちさん！こんな神ってる小説ありがとうございます！とても面白く、3日で全シリーズ読み終わりました！私はまだ未成年なので続編を見ることはできないですが、これからも応援しています！ (2022年2月3日 19時) (レス) id: ded29d6e96 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - sgさん» 見れるようになってよかったです！また感想お聞かせくださいね^_^ (2022年1月25日 19時) (レス) id: 8e4f645f7f (このIDを非表示/違反報告)
sg(プロフ) - 設定変えてみたら読むことができました！これからも楽しみに読ませて頂きます‼︎ (2022年1月25日 19時) (レス) id: ef57eb5d33 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - sgさん» こんにちは。【この作者の作品を全表示】を押しても出てこないでしょうか？もしかすると、マイページで設定が18歳以上でないかもしれません。【7】はRフラグ立ててますので… (2022年1月25日 18時) (レス) id: 8e4f645f7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おもち
| 作成日時：2022年1月8日 22時
