タラシ(WZ) ページ25
次のタイトル曲。
もともと作っていた曲だけど、手直ししてこれにすると決めた。手直しの理由は…身近にこの曲を体現するような人物が現れたから…。
その人物と2人きりでレコーディングをする。
「ジョンハニヒョン、この2ヶ月を思い出して歌って」
2番目の兄は録音ブースから驚いた表情でこちらを見てくる。
JH「뭐라고…?」
「歌詞は読んだでしょ?この曲を1番表現できるのはヒョンだよ。よろしくー」
それだけ言って、レコーディングを開始した。
Aが突然いなくなったあの日。僕は見てしまった。
整然と片付けられたAの部屋で、呆然としているジョンハニヒョンを…。確かに昨日までそこに居たはずの人間が、黙っていなくなってしまったことへの絶望感、自分の作った曲にあまりにも似過ぎていて怖くなった。
ふとした瞬間に辺りを見回しながら、そこにいない誰かを探す姿は今思い出すだけでも、僕の方が辛くなるくらいだ。
でも、それはすごく儚くて、切なくて、美しかったのを覚えている…。
「OK、すごくいいよ」
やはり思った通り、ジョンハニヒョンはこの曲をうまく表現してくれた。当の本人は、居心地の悪そうな顔をしているけど。
JH「ウジヤ…」
「戻ってきて良かったねハニヒョン、お疲れ様」
JH「…おつかれさん」
.
「2ヶ月お前がずっと会いたかったのは誰?」
レコーディング室に1番最後に現れた人物に問う。
A「ヒョンたち全員」
そう言うと思ったよ。そりゃ俺たちだって全員お前に会いたかったけど…
「じゃあ、一番最初に顔が浮かぶのは誰?」
A「うーーーん…」
おい…何で俺がわかっててお前がわかってないんだよ。この恋愛偏差値0マンネめ。
A「ジョンハニヒョン」
「じゃあ、ヒョンが泣いたらどう思う」
A「泣かせた奴ぶっ飛ばす」
じゃあお前はお前をぶっ飛ばせよ…。はぁ…質問間違えたな。
「だったら、ジョンハニヒョンが黙ってどっか行ったらお前どう思うよ?」
A「…探すし…会いたい」
「じゃあその気持ちで歌って…」
このすっとこどっこいのどこに惹かれてるんだよ、ユンジョンハン…
Aの歌声は相変わらず素直で、何回聞いてもボカチに入れればよかったと俺に後悔させる。この声がボカチに入ったら…
[そっか、ボカチじゃなくてもユニット組ませればいいんだ]
誰と組ませて、どんな歌を歌わせようか…考えるだけでワクワクしてくる。
この際だからあだ名を一つ増やしてやろう
≪PDタラシ≫
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おもち(プロフ) - まるさん» まるさん。おもちです。応援ありがとうございます(*^^*)【4】も妄想逞しく書いて参りますので今後もよろしくお願いします! (2021年11月19日 21時) (レス) id: 8e4f645f7f (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - はじめまして!いつも楽しく読ませていただいています!応援してます(^^) (2021年11月19日 21時) (レス) @page50 id: d64eb668e3 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - hanaさん» hanaさん。作者おもちです。コメントありがとうございます。初めて読者さんに感想を頂けてとっても嬉しいです!これからも主人公ちゃんとハニにはあれやこれやと頑張ってもらうつもりですのでw何卒よろしくお願いします(*^_^*) (2021年11月8日 23時) (レス) id: 8e4f645f7f (このIDを非表示/違反報告)
hana(プロフ) - はじめまして!第1シリーズを先週見つけそれから地道に読み、第3シリーズまで読んじゃいました!恋愛偏差値0の主人公ちゃん相手に是非ともハニには頑張って欲しいです!これからも更新楽しみにしてます!! (2021年11月8日 19時) (レス) id: 87aa17302b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おもち | 作成日時:2021年10月30日 10時