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かえりみち(JH) ページ21

飛行機に搭乗するまでにはAは泣き止んだけど、目元が真っ赤になってしまってずっとバケットハットを目深に被ったままになってしまった。
危ないから手を繋いで歩いたけど、手を握った時と抱きしめた時も感じた。前より痩せて骨張ってる。

「痩せすぎ…帰ったらミンギュがご飯作って待ってるよ。完食しろよ」

A「僕、また一緒に暮らせるの…?」

JH「お前はどう思う?一緒に暮らしたいか?」

疑問に疑問で返すのはズルいと思うけど、Aの希望を確認したかった。「みんなと一緒がいいな…」と言う控えめな答えが返ってくる。

「じゃあ、ちゃんと自分で言いな」

自分の望みは自分で掴めと諭した。実はすでにAの部屋には、これまでにはなかった内鍵が付けられてる。(Aは鍵なんてかけないだろうけど)事務所側が念のためと言って復帰が決まってすぐ施工業者が来た。オフィシャルには【同じ建物・同じフロアの別の一室に住んでいる】ということにするそうだ。
俺たちは飛行機の中で2時間、ブランケットの下でずっと手を繋いでいた。

.

A「ヒョン、車で来たの?」

駐車場に止めた車の前でAが驚いた様子で聞いてきた。

「なんだよ、俺の運転じゃ不安だってこと?」

A「そうじゃないけど、てっきりマネヒョンが待ってるのかと思った」

マネヒョンの迎えじゃ格好つかないだろ…出かけた言葉を飲み込んで助手席のドアを開けた。

「ほら、乗って」

「お邪魔します…」と言って乗り込むと、変に姿勢良く座ってる。なんでそんなに緊張してるのか?

A「この前オンマが見てたドラマみたい。ヒョンみたいに男の人がカッコよくドアを開けて、主人公を車にエスコートしてた」

「恋愛モノ?お前苦手だろ?」

A「…僕と違ってオンマはコテコテな恋愛コメディが好きなんだよ」

…俺はコメディかよ。ま、いっか。シートベルトを確認して出発したけど宿舎が近づくにつれ、Aの顔は別の意味で緊張し始めた。赤信号で停車中に声をかける。

「心配?」

「うん…」とだけ返事をして、右手のピンキーリングをクルクル回す横顔がすごく愛おしくなった。

「何も心配いらないよ。大丈夫」

A「本当に…?」

「俺が嘘ついたことあるか?」

A「……いっぱいある」

…自分の日頃の行いを反省するよ…。

A「みんなになんて言ったらいいのか…」

そんなの…、決まってるだろ。

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おもち(プロフ) - まるさん» まるさん。おもちです。応援ありがとうございます(*^^*)【4】も妄想逞しく書いて参りますので今後もよろしくお願いします! (2021年11月19日 21時) (レス) id: 8e4f645f7f (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - はじめまして!いつも楽しく読ませていただいています!応援してます(^^) (2021年11月19日 21時) (レス) @page50 id: d64eb668e3 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - hanaさん» hanaさん。作者おもちです。コメントありがとうございます。初めて読者さんに感想を頂けてとっても嬉しいです!これからも主人公ちゃんとハニにはあれやこれやと頑張ってもらうつもりですのでw何卒よろしくお願いします(*^_^*) (2021年11月8日 23時) (レス) id: 8e4f645f7f (このIDを非表示/違反報告)
hana(プロフ) - はじめまして!第1シリーズを先週見つけそれから地道に読み、第3シリーズまで読んじゃいました!恋愛偏差値0の主人公ちゃん相手に是非ともハニには頑張って欲しいです!これからも更新楽しみにしてます!! (2021年11月8日 19時) (レス) id: 87aa17302b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おもち | 作成日時:2021年10月30日 10時

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