プレゼント ページ20
年が明けて2017年。
千佳は昨日の夜、うちまで来てくれた。「同じ高校の後輩になると思ったのにw」と冗談半分で言ってきたけど「応援してるからね」と送り出してくれた。
そして、今日は韓国に戻る日。
両親とは空港の入り口で別れた。
「寂しくなっちゃうから見送りはここでいい」
2人にそれぞれハグしてもらった。またしばらく帰って来られないだろう。「体に気をつけて」「兄さん達によろしく」と言われ笑顔で見送ってもらった。
.
手ぶらも申し訳ないからヒョン達にお土産を買ってキャリーに詰め込んだ。
[ちょっと早く来すぎちゃったかな…]
カウンターでチェックインして荷物預けちゃおうかな…と考えてると電話が鳴った。
【ハニヒョン】
ヒョンたちは僕が今日韓国に戻ることを知っている。だからかな。
JH『お前どこにいるんだよ』
「ハニヒョン、僕まだ日本だよ」
JH『わかってるよ。だからどこにいるんだって』
全然話が通じない…日本だって言ってるのに。
「羽田空港だよ。まだ出国もしてないよ』
JH『だーかーらー!空港のどこだよ?日本語わかんないよ』
『そこから何が見える?』と言われて、咄嗟に目印になるものを伝えた。
JH『あー、わかった』
それだけ言って電話は切れてしまった。…僕は全然わかってないよ、なんなの…?
切れてしまった手元のケータイを眺めていると、僕の足元に僕のと同じスニーカーが現れた。
「お前、またそのパーカー着てるのかよw」
そうだよ、今日もハニヒョンに貰ったパーカーをコートの下に…ん?
見上げるとそこにはハニヒョン立っていた…。
JH「めっちゃ探したわ。ほら、チェックインしよ」
僕のキャリーを持ってヒョンはカウンターに向かってしまう。
「え?ヒョン!なんでここにいるの⁉︎」
ハニヒョンは振り返って「んー?サンタだから?」と言う。
JH「良い子にしてたからプレゼントだよ」
「もう1人にしない」そう言って僕を抱きしめてくる。
…確かに迎えに来てとおねだりはしたけど、まさか日本まで来てくれるなんて想像してなかった。
JH「…帰ろうA」
この2ヶ月弱、ずっと不安だった。もう戻れないんじゃないかって。だけどヒョンが優しい声で帰ろうって言ってくれて、初めて安心できて…泣きたくないのに涙が出てくる。
JH「泣くなよ、ハニエギ」
「…エギだからいいんだもん」
言い返したらもっと強く抱きしめてくれた。
苦しかったけど…あったかくて、大好きなお日様のにおいがした…。
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おもち(プロフ) - まるさん» まるさん。おもちです。応援ありがとうございます(*^^*)【4】も妄想逞しく書いて参りますので今後もよろしくお願いします! (2021年11月19日 21時) (レス) id: 8e4f645f7f (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - はじめまして!いつも楽しく読ませていただいています!応援してます(^^) (2021年11月19日 21時) (レス) @page50 id: d64eb668e3 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - hanaさん» hanaさん。作者おもちです。コメントありがとうございます。初めて読者さんに感想を頂けてとっても嬉しいです!これからも主人公ちゃんとハニにはあれやこれやと頑張ってもらうつもりですのでw何卒よろしくお願いします(*^_^*) (2021年11月8日 23時) (レス) id: 8e4f645f7f (このIDを非表示/違反報告)
hana(プロフ) - はじめまして!第1シリーズを先週見つけそれから地道に読み、第3シリーズまで読んじゃいました!恋愛偏差値0の主人公ちゃん相手に是非ともハニには頑張って欲しいです!これからも更新楽しみにしてます!! (2021年11月8日 19時) (レス) id: 87aa17302b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おもち | 作成日時:2021年10月30日 10時