君の中 あべこじ ページ46
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少し遠くから聞こえるシャワー音
俺はもう寝支度を終えて、ベッドで1人ゴロゴロ
業務連絡を確認して
明日1番の集合に間に合うようにアラームをかける
俺は大丈夫だけど、可愛いあの子の為に音量MAXで
康『 お風呂頂きやした〜 』
亮『 ん、おかえり 』
開けっ放しにしてる寝室の扉の向こう
リビングに水のペットボトルを置いて、ピョコっとこっちにお礼を言う康二
親しき仲にも礼儀あり、がしっかりしてる康二
ポカポカの康二、放っておけるわけがない
亮『 康二〜、おいで? 』
康『 あ、始まった 』
亮『 なあに? 』
康『 あべちゃんの策士ワガママ 』
亮『 あは、なにそれぇ 』
ベッドの上で、腕を広げると
康二は笑いながら、おいしょ、なんて言って
少し濡れた髪のまま、俺を抱き締める
温かい康二をぎゅうっと抱き締めながら、
良い言葉ではなさそうなそれの解説を待つ
康『 俺が断れないって分かっててそうやって、 』
『 この後も、どうせあべちゃんの手の中や 』
亮『 分かってて、手の中に入ってくれるんだ? 』
胡座の上に座る康二の肩におでこをうずめて、
同じ匂いで、肺をいっぱいにする
なんて幸せなの、俺。
康『 おん、可愛い俺やからね 』
亮『 うん、可愛いけど…どういう事? 』
年下のくせに、俺の頭を慣れた手つきで撫でる康二
発言の意図が分からなくて、思わず顔を上げる
康『 素直に言うこと聞く俺の事、可愛いて思ってくれるやろ? 』
亮『 うん、思った 』
康『 んで、あべちゃんはしたいことして幸せなんやろ? 』
亮『 うん、今ちょう幸せ 』
康『 俺は、大好きなあべちゃんの可愛い存在でいれて、 』
『 あべちゃんは、求めてる俺を堪能出来て、一石二鳥やな 』
答えになってるような、なっていないような
要するに、策士なのはお互いらしい
あざとい康二と、欲張りな俺
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作者名:rui | 作成日時:2021年1月16日 10時