雪月花 III

陰キャ(仮)くんの作戦 なべあべ ページ19

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目の前をヒラヒラと舞い落ちるハンカチ


なんか、分かる？
折り目がしっかりしてて、
おべんとばこ包むみたいな生地してる

育ちの良い奴が持ってる、アレ



周りを見渡して、どう見ても
教科書抱えて下を見ながら
ちょこちょこ歩くあいつの物で





翔『 これ、お前の？ 』





おー、翔太どこ行くのーなんて呑気な声を無視



スタスタ歩いていくせいで、割と早歩きをして
目の前にハンカチを差し出すと

大袈裟に肩を揺らしたまま
ピタッと止まってしまった





翔『 違った？ 』


亮『 …あ、いや、俺…の、ご、ごめんなさいっ！ 』





パッ！とハンカチを奪い取って
殺人現場でも見たんか？ってくらいの勢いで
俺から逃げ出した


髪、明るくしてるくせになんなの？
こっち側のやつかと思ったじゃん





翔『 なんだあいつ 』


辰『 あー、2組の転校生じゃね？ 』


大『 くはっ！初見で翔太嫌われてやんの！ 』


翔『 佐久間ほんとうるせー 』


大『 何あいつ、見掛けによらず陰キャくん？ 』


翔『 お前は髪染め直せよ 』

『 その色、似合わない 』





友達の姉貴が美容師の卵らしくて
カラーモデルとしてタダで染められたと言う金髪は
田舎のヤンキーみたいなソレで、

もうホントにやめてほしい、隣歩くの
同類だと思われる。









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