34 ページ34
.
廉side
紫耀も海人も自分のガスマスクを取ろうとするけど、手が震えて簡単には外せないらしい。
もう時間はなくて、玄樹はこっちを向いて頷いた。
廉｢ 玄樹…玄樹は死なないんやんな？ ｣
岩｢ …… ｣
廉｢ 玄樹。何で玄樹は死なないん？ ｣
残り20秒。
岩｢ …ごめんね、あれは勘違いだったみたい ｣
咄嗟に体が動いて玄樹を床に押し付けて自分の持っていたガスマスクをつける。
玄樹は動けずにされるがままで、海人と紫耀は目を丸くしてこっちを見つめる。
残り10秒。
みんなの目を見て口を開く。
廉｢ …みんなは必ずここから出て、お泊まり会？シェアハウス？やってや。
俺の事は大丈夫やから。
ほんで玄樹、やっぱ何かヒント知ってるやろ？
それ、後でみんなに言うこと。 ｣
｢ 約束やから ｣
そう言って俺は吸えるだけの酸素を吸い込んだ。
タイマーを見ると残り3秒。
3
2
1＿＿＿＿＿
シューーー…
皆が俺を抱きしめ、できるだけ長く生きられるように空間を作ってくれる。
…なんやねんそれ、隙間だらけやし毒ガス入りまくりや笑
それでもみんなは必死で海人なんか出来るわけないのにガスを手で仰いでどかしてくれている。
あぁ、この中に犯人がおるなんて信じられへん。
みんな、こんなに優しいんに…
廉｢ …な、俺お前らのことほんっま好きやねん… ｣
もう諦めがついてきて息を全部吐く。
みんななにか喋っているけどガスマスクが曇るだけで全く伝わって来おへん。
廉｢ げ、きは…まじめ、で……しょぉは、
かっ、ょくて… かぃは……かゎい…… ｣
あかん、声が出なくなってきた。
意識もだんだん遠のいていく。
喉が熱い。ヒリヒリする。
廉｢ ず、と……そのまんまで…ぉ、て……な ｣
ここまでか。
そのまま意識を手放して、俺はみんなの方に倒れ込んだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 151人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「King&Prince」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まお(プロフ) - このなんとも言えない感情が溢れ出てきてすっごい面白かったです！ (2019年4月12日 21時) (
レス) id: c087ba1c03 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 犯人がわかってからもこのお話の続きが気になる毎日です！終盤に差し掛かっていると思いますが、更新楽しみにしています。 (2019年3月29日 1時) (レス) id: 56a1b54847 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 犯人は誰なんだろ？？そして、動機は何？？気になります！！更新楽しみにしてます！解決までお願いします！！ (2019年3月22日 23時) (レス) id: 56a1b54847 (このIDを非表示/違反報告)
れもんてぃー - 更新楽しみにしてます( ´ ▽ ` )ﾉ (2019年3月20日 0時) (レス) id: cb8a59094f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：南 蛮 。 | 作成日時：2019年3月12日 22時
