ヒロアカ中毒者の為の！短編集！【完全リクエスト制】

目蔵と ページ34

｢ねぇー｣


｢……｣


｢ねぇ、目蔵ってばー｣


｢……なんだ｣


私の彼氏は物凄く無口


無口と言えど、話す時は話す


でも何故か彼女になって約半年


中々私とだけ話そうとしてくれない


ここまで来ると本当に好きなのか不安になる


今日は目蔵の家でデートだっていうのに


｢……もう、知らない｣


本を読んでてこっちを一向に見ない目蔵に呆れ


私は目蔵の布団に潜る


……凄く目蔵の匂いする…




暫くすると、布団の上から声が聞こえた


｢……A｣


｢…なに｣


｢………悪かった。だから出てこい｣


しょうがなく顔だけ出す


すると突然奪われた唇


それは段々深くなる


｢んぁっ……ふっ…｣


目蔵とこんな事したの、いつぶりだろう


｢ぷはっ……目蔵…？｣


目蔵を見ればマスクをしてそっぽ向いている


けど、耳だけは真っ赤


｢ふふ、照れてる｣


｢照れてない｣


｢照れてるじゃん｣


｢照れてない｣


頰っぺをつんつんしながらこんな会話をする


｢目蔵とキスとか……いつぶりだろうね｣


｢……そうだな｣


｢いつも私と話してくれないし｣

目だって合わせてくれない

ねぇ、目蔵。本当に私の事好き？｣


ここまで言うと、目蔵は私の方を向いて黙る


久しぶりだな、目合わせたの


あれ、何だろうこれ


気づけば目から涙が落ち、頬を濡らしていた


｢…すまない｣


ガバッと私に抱きついてきた


｢そこまで不安にさせて悪かった

目も合わせられなくて、話せなくて悪かった

Aを見てると、自分が自分じゃないように感じて中々近づけなかった……｣


｢悪かった｣と言って強く私を抱きしめる


｢そっか……そっかぁ…｣


嫌われてなかったんだな私


少しの間目蔵の腕の中で泣いているとベッドに押し倒された


｢もう、いいよな｣


｢……うん、目蔵だもん。大丈夫｣


目蔵がやっと素直になってくれた


本当、好きだよ目蔵


・桜雪さんリクエスト

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