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「笑った顔、素敵じゃないか」


突然に真面目なトーンで話す彼


『ついつい面白くて。私、もっと変な人だと思ってました』


誰もが初対面の人に美しい人と云われたら変な人だと思うだろう
否、思わない訳が無い


「変な人だなんて人聞きの悪い〜、」


『所で、私に何か用事がありました? 呼び止められた者で』


「嗚呼、そうだったね。」


彼はすっかり忘れた様子だったが…
呼び止められた理由はなんだろう
ずっと見ていたのがバレて仕舞ったのかな



「君、名前はなんと言うのだね?」


名前?この人に話してしまっていいのだろうか


『え、っと、、Aです』


不安が募るけれど、悪い人…では無いよね?



「ではAくん、私は太宰治だ」


フルネームで答えるべきだったのかな…でも、無難に太宰さんが良いのかな


『太宰さん…ですね!』


「Aくんは私が入水をしている時、<善いなぁ>と言ったね? そこで、君にお願いがある」


『お願い…?』


それより、善いなぁなんて言ったのが何故バレているのだろう。
水の中では周りの音が聞こえにくい筈で、あまり大きな声で言っていないのに。
1番不味いのは死にたい思っている事がバレてしまった事だ




焦る中、彼が云ったのは
「心中してくれないかい?」
だった



『はい?』

この人は何を言っているのだろう
つい目を見開いて仕舞う


「はいって事だね!?」



『違いますよ?!』



目を輝かせて此方を見てくるものだから…驚いた
やっぱり変な人かも
太宰さんと居ると何だか、、調子が狂う



その時、太宰さんはすごく癖の強い(くしゃみ)をしだした
仕方ない、太宰さんは帰らせるべきだよね


『…太宰さん、心中やらなんだかんだ言ってるけれど其の儘じゃ風邪引きますよ』



「それもそうだね。最後に、心中じゃなくて善い。Aちゃんの家教えてくれないかい?」



やれやれと話してみれば家を教えてだなんて交換条件を持ち出す太宰さん…こわい



『正直、心中は苦ではないです。相手が太宰さんだなんてなんだか少し嫌ですけどね…』


そう、太宰さんは顔"だけ"は善い
性格が少し変、、否…とんでもなく変だ



「私が嫌なのかい? こんなにも素晴らしい男、他には居ないのだよ?!」


どこから湧いてくるんだろう、その自信は
太宰さんを見た時、綺麗だと思ったけれども、、
なんだか残念なような…


『其れ、、自分が云っちゃ駄目なんですよ?』



けれど、顔は善いのは認めます……

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設定タグ:太宰治 , 文豪ストレイドッグス , 文スト   
作品ジャンル:恋愛
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抹茶みかん(プロフ) - ねのさん» うわぁぁぁ!ありがとうございます…!!!!初めてコメント頂きました、!そう言って貰えて本当に嬉しいです!これからも更新していきますね! (2023年5月2日 22時) (レス) id: 9dacbb6ae3 (このIDを非表示/違反報告)
ねの - 最近読み始めました。とっても面白いです! 続き待ってます!作者様のペースで更新頑張ってください!  (2023年4月30日 22時) (レス) @page27 id: 316392659a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:抹茶みかん | 作成日時:2023年2月13日 1時

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