総統様は､唯一幼馴染みには勝てないとの噂があるらしい｡ . gr ページ10
学パロ
gr side.
--------ｷﾘﾄﾘ線--------
｢…糖分が…欲しい…｣
ポツリとそう欲を呟くと､トントンの代わりに見張りを任された自分の幼馴染みであるAは今読んでいる小説をペラペラと捲りながら｢山積みになってる資料を読み終わってからにしてくださーい｣と他人事のように声を出す｡
｢嫌や｡ 糖分が無いとやってられん｣
｢我儘め…マンちゃんから何か貰ってこようか？｣
｢む…見張りは必要だろう｣
｢自分で言うんかい｡ えー…コーヒー味の飴なら…｣
制服のポケットの中からコロリと包装された小さめの飴玉を出し､｢はい｣ともはや押し付けのように俺の目の前へ置くA｡
｢…ミルク強めか？｣
｢残念コーヒー強めです｣
｢…クソや｣
｢うるせぇ｡ トンちにチクんぞ｣
｢トントンを盾にすればどうにかなると思ってるやろ｣
｢実際どうにかなるじゃん｡ 私は小説読んでんねん､頑張れ｣
ヒラヒラと手を振り､視線を小説へ戻すA｡
資料を見れば文字､文字､文字…終わる気がしない｡ この資料の山を今日で全て終わらせろと言う方の頭が狂っているに違いない｡ どうにかしてAを共犯に出来ないだろうか｡
じ…とAに視線を送るが､｢嫌です｣と全てを見透かしたかのような言葉が返ってきた｡ …クソや｡(二回目)
｢薄情め｣
｢薄情でええです｣
｢冷淡｣
｢心無い組よりはマシ｣
｢何処がや｣
｢実際それ終わるまで待っとるやん｣
｢手伝え｡ 総統命令だ｣
｢幼馴染みの我儘にしか聞こえないっすね｣
いつもコイツはそうだ｡ 幼馴染みである自分に対してだけ優しさを見せない｡ 嫌いとでも言ってやろうか｡
自分でも理解出来る程にむぅ､と不貞腐れていると｡
｢終わったら､家寄ってええよ｣
｢！｣
｢クッキーでもケーキでも､何でも焼いたる｡ 約束｣
｢！！や､約束だゾ！｣
｢ふ､うん｡ 約束｣
──可愛いヤツ､とでも思っているのだろう｡
分かりやすい笑みに､少し腹が立ったので渡されたコーヒー味の飴の包装を破り､小さな粒を口の中に放り込んだ｡
…ｯ！？
｢…は…ｯ苦…｣
｢コーヒー率90%やけ｣
｢…っやっぱクソや…｣
｢ひひ｣
絶対､クッキーもケーキも頼んでやる……
そう思いながら､資料にまた視線を移した俺であった｡
｢…ふふ｣
--------ｷﾘﾄﾘ線--------
──総統様は､唯一幼馴染みには勝てないとの噂があるらしい｡
幸せなまま . ci ※→←ヤンデレでも､可愛いもんは可愛い｡ . shp ※
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ガルパニ｡(プロフ) - 灯さん» いつかはどれかのフル小説を書きたいなぁ､と思うくらいには好きな短編ばかりなのでそう言って頂けると本当に嬉しいです！✨️今後も体調第一で無理なく執筆して行きますので自己満足にしかすぎない小説達を宜しくお願い致します…！🙇♀️ (4時間前) (
レス) id: 9848d4898e (このIDを非表示/違反報告)
灯(プロフ) - 短編なはずなのにひとつのストーリーがずらずらずらと頭の中で流れるようでありました。どの話もとても好きです。ガルパニ。様の言葉選びがとても好き…表現が豊かでそれぞれのキャラが生きているように感じます！お身体に無理なくご執筆頂ければ私は幸せでございます… (5月8日 23時) (レス) id: 3e566e3157 (このIDを非表示/違反報告)
人外人間白乃雫(プロフ) - ガルパニ｡さん» ( º∀º)∵∴ｸﾞﾊｯ! (4月15日 19時) (レス) id: 4a8cb482e0 (このIDを非表示/違反報告)
ガルパニ｡(プロフ) - 人外人間白乃雫さん» ☺️ (4月13日 23時) (レス) id: 9848d4898e (このIDを非表示/違反報告)
人外人間白乃雫(プロフ) - ガルパニ｡さん» ｳ、ｴｪ、ｵｫ…ヘ？( º дº)ﾊﾟｯ…ﾊﾟｴ?(？？？) (4月13日 20時) (レス) id: 4a8cb482e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ガルパ二｡ | 作者ホームページ：http://ginga1106
作成日時：2024年2月23日 19時
