微熱恋にさよならを｡ . rb ページ13
｢なぁトンち｣
｢何や｡ しょうもない話しやったらどつくで｣
｢怖｡ 告白しようと思ったんに｣
｢ｯげほっ､ざけんなお前ェ！嘘も大概にせぇよ！｣
｢うわｯあぶな！ホンマにどついてこようとしてくるとは思わんかったが！？私女性なんだけど！？｣
｢うるっさいわ！第一お前の事女として見た事なんか一度も無いからそれが本当やったとしても断固拒否じゃ！｣
｢ひっでぇの！！｣
幼馴染みだからって漫画や小説のようなストーリーになる訳ない｡ 幼い頃からそんな事はとっくのとうに知っていた｡
だから､付き合えなくてもせめて隣に｡ なんて思っていた｡
｢──お､俺で良ければ…｣
…まぁ､それすらも叶わないのが現実ですよねって｡
あーあ､こんな事ならいっそ幼馴染みとかいう概念無かったら良かったのに｡ そうしたらこんな風に悩む事も無かったのに｡
幼馴染みと可愛い女子生徒が残った教室から立ち去り､玄関へ向かいながらそんな事を思っていると｡
｢珍しいなぁ｡ あんさんがそんな暗い顔するなんて｣
聞き覚えのある声｡ 振り向けば､同じクラスのロボロがそこに立っていた｡
そっちこそ､部活終わった後にこんな時間まで残るなんて珍しいじゃん｡ …なんて､言葉をかける気力さえ無かったが｡
｢トントンは？一緒に居らへんのも珍しない？｣
｢んー…トンちにはめちゃめちゃ可愛い彼女が出来たから｡ 私も幼馴染み離れせななって｣
｢…なんか､すまんな…｣
｢気ぃ使われる方が嫌やわ｡ それなら何か奢ってや｣
｢そこで奢るんは気ぃ使うに入らんのかい！…ええけども｣
｢ええんかい｡ ロボロって『案外』優しいよね｣
｢いちいち一言余計やねん！奢らんぞ！！｣
ムキーッ！と小柄な身体で怒る姿は少し面白くて｡ 私は耐え切れずにふはッ､と吹き出す｡
するとロボロはバツが悪そうな顔をし､視線を逸らす｡
…あらま｡
｢どうしたんですかロボロくん｡ 私の笑顔そんなに可愛かったんですか？ねぇねぇロボロくん何か言ってくださいよ｣
によによしながらそう聞く｡
だが､次に返ってきた言葉は予想を反していた｡
｢…そら､好きな人が笑えば誰でも可愛ええって思うやろ｣
じ､と私の瞳を捉えながらそう言うもんだから｡
｢…はぃ…？｣
…そんな､素っ頓狂な声が出てしまった私であった｡
--------ｷﾘﾄﾘ線--------
──微熱恋にさよならを｡
軽挙妄動も大概にせぇよ｡ . sho→←メイド､ここに見参しましたわ！
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灯(プロフ) - 短編なはずなのにひとつのストーリーがずらずらずらと頭の中で流れるようでありました。どの話もとても好きです。ガルパニ。様の言葉選びがとても好き…表現が豊かでそれぞれのキャラが生きているように感じます！お身体に無理なくご執筆頂ければ私は幸せでございます… (5月8日 23時) (
レス) id: 3e566e3157 (このIDを非表示/違反報告)
人外人間白乃雫(プロフ) - ガルパニ｡さん» ( º∀º)∵∴ｸﾞﾊｯ! (4月15日 19時) (レス) id: 4a8cb482e0 (このIDを非表示/違反報告)
ガルパニ｡(プロフ) - 人外人間白乃雫さん» ☺️ (4月13日 23時) (レス) id: 9848d4898e (このIDを非表示/違反報告)
人外人間白乃雫(プロフ) - ガルパニ｡さん» ｳ、ｴｪ、ｵｫ…ヘ？( º дº)ﾊﾟｯ…ﾊﾟｴ?(？？？) (4月13日 20時) (レス) id: 4a8cb482e0 (このIDを非表示/違反報告)
ガルパニ｡(プロフ) - 人外人間白乃雫さん» その時は一コメ目是非お待ちしております…☺️✨️現時点でたくさんコメントを残してくださっているので十分常連さんですよ…！🙌いつもご愛読ありがとうございます…！🥰 (4月13日 20時) (レス) id: 9848d4898e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ガルパ二｡ | 作者ホームページ：http://ginga1106
作成日時：2024年2月23日 19時
