いらっしゃいませこんにちは。【w.r.w.r.d.!】

今日も今日とて7 ページ7

いらっしゃいませ…こんばんは…








どうも、あの一件から既に何時間も立つけど放心状態で働き続ける中村です。

まぁ、準夜の仕事はまた違って、忙しいから…っていっても、私は今日ほとんどレジを任せられてるから嫌でも考えてしまうわけで。



…彼はなんなんだ？暗殺者なのか？
私、恨み買うような真似したっけかなぁ…あ、やべ泣けてきた…

おかん…最後に連絡とっとけばよかったな……







「Aちゃん、だいじょぶ？心ここにあらずって感じやけど」



「倫太郎くん、私今日が命日だわ…あ、正確には明日か……」







2レジに立っていた同期の倫太郎くんが私の顔を覗き込んだ。
そんなにみるなよ。わい今顔面蒼白通り越してもはや原色の青だよ…






「えっなんで…」



「ﾊﾊｯ聞きたい？」



「いや遠慮しとく……」






なんだよ冷たいな。ちょっとくらい聞いてよ。
そう思いながら勝手に一人で語ることにした。


私が一から十まで全て話し終えると、死んだ目でご愁傷様と言い放ったこの男。殴ってもいい？ねぇいいよね？






「あ、いらっしゃいませこんばんは〜」





お客様がいらしたので一旦会話を中断し対応する。

最近良く来るお客様だ。目元がフードでよく見えないなんだか怖そうな人。




私が商品をスキャンし終えると倫太郎くんが袋詰してくれる。

その間にお会計を済ませてしまう。

二人だとやっぱ効率いいね。




ありがとうございました、と倫太郎くんと声を合わせて言うも、彼はたった今詰められたばかりの袋をガサガサとあさり、何か小さい袋を私に向けた。






「ん」




「え……？」




「おねーさん、疲れてそうやったから…いらんかったら捨てて」






ぶっきらぼうに伸ばされた手には、小さなチョコレートの袋が乗っかっていた。


え、や、優しい






「い、いえ…！ありがとうございます…！」




「お仕事頑張ってなぁ」






両手で受け取ったチョコレートを見つめ、ジーンとしていると、彼はひらひらと手を振り店を出ていった。







「………モテモテじゃないスカ。」




「え、なに。妬いてんの？！」



「は？！べ、別にそういうんじゃ…」




「私だけごめんねぇ！倫太郎くんも貰えるといいね！」



「………………。」






……………



ワイの中でゾニキはあんま親しくない女の人をおねーさんって呼んでそうってイメージがある。
彼はまだ常連さんというほど来店してません。

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