・ ページ11
講義が始まる時刻が近付くに連れ、講義室の席も埋まってきた。
当初A達が想定していた人数よりも多く集まり、少しの緊張が走る。
Aはスライドを任されており、パソコンに向かいスライドを映し出す準備をしていた。
話すよりもこっちのほうが楽だ、と意気込む彼女は、素早く準備を終わらせ開始の時刻を待っていた。
………
「……ですから、この地層は紀元前のものだと判明しましたが…」
講義をするメンバーの一人の彼の言葉に合わせ、スライドを変える。
学生たちは皆興味津々に講義を受けてくれていた。
…流石、いい学校は違うな。
この前行った所は私語ばかりで酷かったから。
なんて思いながら黙々と作業をするうちに、講義は終わっていた。
彼女にとって最悪なのは、エーミールが端の方でずっと講義中の彼女の姿を見つめていたことに気が付かなかったことだ。
恐らくこの後彼の口からAへ語られる彼女の魅力の話に、Aがついて行くことはできないだろう。
…
講義も無事成功し、後片付けを行っていたとき。
「あ、あの……！」
扉の近くに居たAに声を掛ける者がいた。
先程彼女にぶつかったあの大学生である。
「はい…あ、先程の…。どうされたんですか？」
彼女が自分のことを覚えていてくれたことが嬉しいのか、彼は上がる広角を抑えつつ恥ずかしそうに続けた。
「えと、先程のの講義に感銘を受けまして…更に詳しくお話を伺えたらな、と思い来てみたのですが…」
「あら、嬉しいお言葉をありがとうございます。
勿論大丈夫ですけど、片付けにもう少し時間がかかってしまうので待っていただいても…？」
Aがそう返すと、彼はぱあっと顔を明るくさせて頷いた。
取り敢えず彼には講義室の外で待っていてもらい、片付けを再開する。
すべて終わったのは、それから15分後だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 150人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちりん(プロフ) - もっちーさん» ありがとうございます！！エミさんいいですよねほんと…最近動画での活躍も増えて嬉しい限り。これからもよろしくお願いします！ (2018年7月16日 23時) (
レス) id: 56f8183cbb (このIDを非表示/違反報告)
もっちー(プロフ) - エミさん好きな私には本当に最高な小説です!!!!かわいいんじゃぁ… (2018年7月13日 18時) (レス) id: 7b249d4c52 (このIDを非表示/違反報告)
ちりん(プロフ) - もみじ饅頭さん» コメントありがとうございます！これからもご期待に添えるよう頑張りますのでよろしくお願いします！m(_ _)m (2018年3月23日 8時) (レス) id: 5783ef5b4d (このIDを非表示/違反報告)
もみじ饅頭(プロフ) - とても素敵で、面白いです！ 続き楽しみにしています、更新頑張ってください！ (2018年3月22日 22時) (レス) id: 94870bff53 (このIDを非表示/違反報告)
ちりん(プロフ) - 御意見ご感想お気軽にどうぞ！ (2018年3月22日 0時) (レス) id: 5783ef5b4d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちりん x他1人 | 作成日時：2018年3月22日 0時
