諦めの悪い奴 Kei.inoo

15.失った ページ15

貴方side





光「…」




光さんは私を抱きしめたまま無言




貴「…あの、ひ、光、さん」




私が名前を呼ぶとスルリと腕が離れた




光「ごめん…」


貴「あの私」


光「伊野尾なんてやめろよ」




光さんの方を見ると悲しい顔をしていた




貴「え…私は…」



光「俺、Aちゃんが好きだよ…」





光さんの告白に私は固まる事しかできなかった





光「返事待ってる…」




そう言って光さんは行ってしまった





知「こりゃまた大変な事になってるねぇ」



貴「知念くん…聞いてたの？」



知「全部ね」






知念くんは私の頭を撫でて優しく微笑んだ





知「僕さ、恋愛の事とかはよくわかんないけどさ、Aちゃんの思った通りに動いていいと思うよ」



貴「うう…知念くん！」


知「もー！泣かないの！Aちゃんは笑ってな！」



貴「うん…ありがと」





本当に知念くんがいてくれてよかった


心からそう思った





でもそんな事よりもどうしても気になってしまう



あの女の人と伊野尾さん







なんか大切なものを失った感じがした









気づくのがもっと早ければ何か変わってたのかな？









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私は…伊野尾さんが好き

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