諦めの悪い奴 Kei.inoo

14.私の知らない事 ページ14

貴方side






知「おはよう」



貴「あ、おはよう」



涼「知念！おはよ！あ、Aちゃんもおはよ」



貴「ついで感…」



光「おはよ！今日はGWだから混むぞ」





今日からGWに入る




すると常連のお客さんがゾロゾロくる




貴「頑張ろ…」





…





案の定お店の中は人がいっぱい



思った以上に常連のお客さんが多い事に気づく




涼「こんなに常連いるんだ…」



貴「毎年こんな感じだよ、GWとか夏休みとか長い休みの時期は学生さんも来たりするから大変だよ」


涼「でもなんか、燃えるね」


貴「わかる？私も毎年頑張ろってなる」




山田くんはその日張り切っていたのか凄くよく働いていた


いつも通りお兄ちゃんもお昼を食べに来ていて


忙しいGWなった







最後の1日は全然人が来なくて


あの混み具合が嘘だったかのように店内は


スッカラカンになっていた







でもそんなことよりも私は一つ気になっていた事があった


それは4日間くらいあったのに一回も伊野尾さんが来てない事だ





知「伊野ちゃん来ないね」


貴「仕事が忙しいんじゃない？」




知念くんも気になっていたらしい





カランカラン





ドアの開く音がしたので見ると綺麗な女の人




貴「いらっしゃいませ、初めての方でいらっしゃいますか？」



女「はい、でも後でもう1人くるので」



貴「わかりました、こちらへどうぞ」





綺麗な女の人は席に座ると窓の外をキョロキョロと見回していた





貴「彼氏さんですか？(笑)」



女「え……まあ、彼氏みたいなものです」





可愛いなぁなんて思ってると





カランカラン




？「ごめんごめん！遅れた！」



と慌ただしく誰かが入ってきた



その誰かは声を聞けばすぐにわかった







慧「あ、A…」





伊野尾さん…彼女いたの？


やっぱり…自惚れた私が馬鹿だった




貴「ごゆっくりどうぞ…」






私はその場から逃げるように厨房の方に行く


すると誰かにぶつかった




光「Aちゃん？」


貴「…」


光「泣いてるの？」


貴「え？」




自分のほっぺを触ると涙が




貴「なんで私…」




自分でも止められない涙に戸惑う




ギュ…




いきなり体全体があったかくなる




光さんに抱きしめられてる？

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