生殺し ページ47
「乾いたよー。」
「ありがと。」
「Aちゃん、お風呂は？」
「入るけど、その前にお腹空いたから 御飯食べる。
翔君は？ なんか食べる？」
「ここ、来る前にコンビニ寄って買ってきた。Aちゃんのも あるよ。」
リビングに戻って 冷蔵庫を開けたら。
すぐに 笑いが出てしまった。
あたしが さっき コンビニで買ってきた、おんなじ物が２つ入ってる(笑)
取り出して 並べて。
「すげー、奇遇だね！ オムライス３つ(笑)」
「ホントだね(笑)」
レンジでチンして。
お湯を注ぐだけのスープと。
あたしが買ってきたサラダを半分こずつして食べた。
「写真、ありがとね。
綺麗に撮れてたね、天気良くて最高だったんじゃない？」
「うん！ 初めて行ったんだけどね、なんで今まで行かなかったのかな、って思ったよ！
でもね、馬刺し食べれなかったの、、」
「残念！ じゃ、山賊焼は？ 蕎麦は？」
「蕎麦は 食べたよ、、、もちろん、美味しかったけどね、、、、」
美味しかったけども。
「馬刺しぃ、、、、」
「(笑)食べたかったんだ？ また 食べに行けばいいじゃん！ いつでも行けるでしょ？」
「や、、、“いつでも” は、いけないでしょー？
今度行けるとしたら、、、えーっと、、、ブツブツ、、、、」
「(笑)
あと、片付けとくからさ。お風呂、入っておいで？」
「あ、、うん、、、
えっ？ あの、片付けは いいよ！
あたしが するから！」
「大丈夫、だって洗い物無いし(笑)
ゴミ捨てるだけでしょ(笑)」
「分かった、ありがとう。
じゃあ、入ってくるね。
TVでもつけて、ゆっくりしてて？」
「了解ー♪」
・
・
・
・
はぁーっ、もうっ！
下着見られるとか最悪だしっ！
来てくれて 嬉しいけど 急だと びっくりしちゃう。
でも、これから こんな事もたまにあるんだろうな、、、、
いつ来てもいいように、ちゃんとしとかなきゃね、、、、
それに。
なんとなく はぐらかした感じに なったけど。
さっきは際どかったよなぁ、、、
あのまま流されてたら どうなってたんだろ？
まさか 最後まで？？
いやいや、、、こないだ “待つから” って 言われたばかりなのに。
それは ないよね、、、？
なんだろ、
翔君は 平気なのかなぁ？
中途半端ばっかりで。
生殺し状態だもんね(笑)
いや、翔君にしてみれば 笑い事じゃないよね、、、
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作者名：和妃
| 作成日時：2016年10月31日 15時
