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頭の中では少し大人げない、抑えなければ、と思うのに、
自分の思考とは正反対に口数は増えていく一方だった。
先程まで勝気な様子だったAさんは、段々と言葉数が少なくなる。
少し、言い過ぎたか―――。
そう思った時、またしてもこの張り詰めた空気をなだめたのは土井谷だった。
企画会議終了後、
「何が気に入らないのか分からないけど、実際助かってるのは事実だろ？
無人島生活の時みたいに、編集やりながら協力社集める苦労、お前だったら分かってる筈だよな。」
土井谷は吸いかけのタバコを灰皿に押し付けて、
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日頃の疲れも溜まっていたせいか、
口火を切った瞬間に彼女への言い分が止まらなくなる。
頭の中では少し大人げない、抑えなければ、と思うのに、
自分の思考とは正反対に口数は増えていく一方だった。
先程まで勝気な様子だったAさんは、段々と言葉数が少なくなる。
少し、言い過ぎたか―――。
そう思った時、またしてもこの張り詰めた空気をなだめたのは土井谷だった。
―――
「飯野、お前さ。ちょっとAさんに対して当たり強い。」
企画会議終了後、
Aさんがスタジオを後にしたのを確認した岩田が口を開く。
「何が気に入らないのか分からないけど、実際助かってるのは事実だろ？
無人島生活の時みたいに、編集やりながら協力社集める苦労、お前だったら分かってる筈だよな。」
至極正論のその言葉に俺は押し黙る。
「性格の合う、合わないもあるかもしれないけど、仕事だから。
だし、俺らチームなんだからもっとAさんにお前から歩み寄ろうとしないと駄目だと思う。」
だし、俺らチームなんだからもっとAさんにお前から歩み寄ろうとしないと駄目だと思う。」
岩田はそう言うと、編集作業に戻る。
なんとなく、この空間に居ずらくなった俺はタバコを吸おうとベランダへ足を運ぶ。
ベランダの窓を開けると、そこには既に先約が居た。
ベランダの窓を開けると、そこには既に先約が居た。
「今日も派手にやったな。」
「…」
そう言って、笑いながら煙を吐き出したのは土井谷だった。
「まあ今回ばかりは、Aさんを俺は擁護するぞ。」
「別に、喧嘩がしたくてふっかけてるつもりはねぇよ。」
「分かってるよ。お前の性格的に、Aさん合わなそうだもんな。」
「…」
「でも、お前が思ってるほど、あの人そんなに勝気で強い人間じゃない気がする、と思う。
岩田の言う通り、もう少し飯野から歩み寄ってみたら何か変わるかもな？」
岩田の言う通り、もう少し飯野から歩み寄ってみたら何か変わるかもな？」
土井谷は吸いかけのタバコを灰皿に押し付けて、
「編集、編集」と言いながら部屋へ戻った。
＊＊＊
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左右 - 凄く読みやすく、話の展開が面白いです！更新たのしみに待っています。^_^ (1月4日 0時) (
レス) id: 19deca591e (このIDを非表示/違反報告)
zx2to5(プロフ) - とても読みやすくて面白い作品ですね！大変かと思いますが更新心待ちにしております。 (2020年10月22日 22時) (レス) id: 6bc55a23b1 (このIDを非表示/違反報告)
つばめ(プロフ) - 日和さん» 日和さま、ありがとうございます！更新頻度遅めですが、結末迎えられるように気長に頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。 (2020年10月11日 2時) (レス) id: 02f4987028 (このIDを非表示/違反報告)
つばめ(プロフ) - まぐろさん» 返信が大変遅くなってすみません…。ありがとうございます！励みになります(涙)更新頻度かなり遅いですが、気長に続けていこうと思っていますので、末永く見守ってくださいませ。 (2020年10月11日 2時) (レス) id: 02f4987028 (このIDを非表示/違反報告)
まぐろ - だいにの小説の中で一番面白いです！更新これからもよろしくお願いします (2020年1月26日 23時) (レス) id: 0e8d144820 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つばめ | 作成日時：2020年1月1日 0時
