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＃１ 唐突な発令 ページ1
今の会社に入社して3年目、それは唐突な発令だった。
「Aさん、ちょっと話があるんだけどこの後時間あるかな？」
「あ、はい。分かりました。タイミングでお声がけいただければ…」
普段、事務的な作業でしか声を掛けてこない本部長からいきなりミーティングのお知らせ。
時期的に人事的なことでもないし、
「あ、はい。分かりました。タイミングでお声がけいただければ…」
普段、事務的な作業でしか声を掛けてこない本部長からいきなりミーティングのお知らせ。
時期的に人事的なことでもないし、
何かやらかしたのかと様々な思いを巡らせつつ、
淡々と目の前の作業をこなしていくこと30分。
「ごめんね、今大丈夫かな。奥の会議室、取ってあるから」
「はい、今すぐ伺います。」
「はい、今すぐ伺います。」
本部長の小脇にはいくつかの資料が挟まれたクリアファイル。
自身も普段から愛用している手帳を手に取り、指示された会議室へと向かった。
せいぜい4人程が入るオフィスでも狭い会議室の扉をノックする。
「失礼します…」
「あ、Aさん。忙しいところ、呼び出すようなことしちゃってごめんね。」
「いえ…」
「ま、今からする話は別にネガなことではないから、
自身も普段から愛用している手帳を手に取り、指示された会議室へと向かった。
せいぜい4人程が入るオフィスでも狭い会議室の扉をノックする。
「失礼します…」
「あ、Aさん。忙しいところ、呼び出すようなことしちゃってごめんね。」
「いえ…」
「ま、今からする話は別にネガなことではないから、
気負わずに聞いてもらえればと思って。まずは座って。」
「はい、失礼します。」
「はい、失礼します。」
そう言われ、手前の椅子に腰を掛ける。
「で、本題なんだけど…」
「はい。」
「Aさんって、確か学生時代に動画制作に興味がある、って言ってたよね？」
「はい。」
「Aさんって、確か学生時代に動画制作に興味がある、って言ってたよね？」
改めて目の前の上司と向き合い、
本題に入ろうと空気の糸が一瞬張ったぴんと張りつめた中から出た一言は、
私にとって少し拍子抜けする内容だった。
「…はい？」
「あ、いやいや唐突にごめんね。」
「あ、いえ、すみません…確かに学生時代、
「あ、いやいや唐突にごめんね。」
「あ、いえ、すみません…確かに学生時代、
動画制作に興味はありましたが…でもなぜ…？」
そう、なぜいきなり学生時代のパーソナルな部分を聞いてきたのか？
が不思議でたまらなかった。
確かに興味はあったし、少しだけ触れていた瞬間もあった。
確かに興味はあったし、少しだけ触れていた瞬間もあった。
だけどそれは自身の人生の中でほんの一瞬の出来事。
本当はクリエイターという職業に憧れつつも、
いざ取り掛かろうとした時に自分の企画力のなさに挫折して、
すぐに手放した思い出がある。
今では、もっぱら視聴者側の人間。見るのは好きだが、作ることはしない。
今では、もっぱら視聴者側の人間。見るのは好きだが、作ることはしない。
＊＊＊
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左右 - 凄く読みやすく、話の展開が面白いです！更新たのしみに待っています。^_^ (1月4日 0時) (
レス) id: 19deca591e (このIDを非表示/違反報告)
zx2to5(プロフ) - とても読みやすくて面白い作品ですね！大変かと思いますが更新心待ちにしております。 (2020年10月22日 22時) (レス) id: 6bc55a23b1 (このIDを非表示/違反報告)
つばめ(プロフ) - 日和さん» 日和さま、ありがとうございます！更新頻度遅めですが、結末迎えられるように気長に頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。 (2020年10月11日 2時) (レス) id: 02f4987028 (このIDを非表示/違反報告)
つばめ(プロフ) - まぐろさん» 返信が大変遅くなってすみません…。ありがとうございます！励みになります(涙)更新頻度かなり遅いですが、気長に続けていこうと思っていますので、末永く見守ってくださいませ。 (2020年10月11日 2時) (レス) id: 02f4987028 (このIDを非表示/違反報告)
まぐろ - だいにの小説の中で一番面白いです！更新これからもよろしくお願いします (2020年1月26日 23時) (レス) id: 0e8d144820 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つばめ | 作成日時：2020年1月1日 0時
