ドット・バレットと手当 ページ3
「あ〜レモンちゃんに手当てしてもらいたかったなぁ･･･」
ぶつぶつと呟きながら、保健室までの道を歩く。
因みにレモンちゃんはおそらく今、マッシュとシュークリームを食べているはずだ。
「あーウゼー！モテる奴ウゼー！！」
いつものように嘆きながら保健室の扉を開けるｰｰｰ
「ドットくん･･･君、いつもそんなことを大きな声で言ってるの？」
一瞬、時が止まった。俺の中で。
ｰｰｰどうやらAちゃんは、先刻までの野外授業でサソリに軽症を負わされて、ここにいるらしい。
器用に自分で、左腕に包帯を巻いていた。
･･･いや、それはいいとして。いや、Aちゃんに怪我を負わせたサソリぶっ殺と思わなくもねぇけど、そんなことより俺には優先すべきことがある。
Aちゃんへの弁解だ。
かんっっぜんにさっきの嘆きで俺の好感度が下がった。･･･もうやだしにたい。
「･･･あのさ、ドットくん。今保健室に先生いないんだけど」
「あー･･･そういや、誰もいないな」
見渡せば、保健室には先生は疎か生徒までいなかった。いても精々数人だった。野外授業後にしては珍しい。
おそらく、俺をボコボコにしやがった2年のシルバって奴がサソリを狩りまくったから、例年に比べて怪我人が少ないんだろう。･･･いいのか悪いのか分かんねぇ話だ。
そんなことを考えていると、Aちゃんが耳を疑うような発言をした。
「ドットくんがよければ、ボクが手当てしようか？」
ｰｰｰドットくんがよければ、ボクが手当てしようか？
しようか？
しようか？(エコー)
「いっ、いいの！？」
「うん。ボクでよければだけど」
「ぜ、是非！！」
「うん。じゃ先ずは鼻からだね」
「え？」
鼻の下を触ると、赤い液体が手に付着した。
･･･やべー。Aちゃんに手当てされるってだけで鼻血出したのか、俺。我ながらキモいな。
「ティッシュってどこにあったっけ･･･」
「あっ、それくらいなら俺が･･･」
Aちゃんと俺が同時にティッシュ箱に手を伸ばすｰｰｰ手と手が触れ合った。
「っっっ！！･･････ごめん」
「あーいや、ボクの方こそ」
そう言ってAちゃんは、鼻に詰めやすいよう紙縒りを作り始めた。
ふーっ、冷静になれ、俺。いくら好きな子と手が触れ合ったとはいえ冷静を失っては･･･いや無理だ！アーッ！！
「･･･乙女かよ」
「え、なにか言った？」
「なにも？」
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さくさん(プロフ) - ひゃあああああこういうの大好きです！！！！更新お待ちしております…♡ (6月13日 8時) (
レス) id: d31a4e6606 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - ドットくん何気に好きなので楽しみにしてます‼️更新頑張ってください^ ^ (6月5日 20時) (レス) id: 390c1a0e26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うぐいす。 | 作成日時：2023年5月21日 16時
