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慧「おはよう、Aちゃん僕とけ」

A「ごめんなさい」

慧「あはは!断んの速くなってるし」


断られてるわりには楽しそうに笑う伊野尾くんが可笑しかった。
伊野尾くんは出会った時は私を呼び捨てにしていたけど最近ちゃん付けする事にしたらしい。

理由は、伊野尾くんのいる現代(10年後)の私との区別がつからなくなるからみたい。


A「でもなんかそれって浮気みたいじゃない?」

慧「そう?だって同一人物じゃん」

A「10年後の私と今の私はまた違うんじゃない?」

慧「んー...」


そう言ってまじまじと私を見てからフッと優しく笑って頭を撫でられた。
その仕草に鼓動が一瞬速くなる。

慧「確かに幼いけど可愛いまんまだよ」

A「なにそれ(笑)」

慧「ほんとに可愛いねA、こん時に出会いたかったよ」

A「もう出会ってるじゃん」

慧「そうなんだけどーってそういえば知念は?」

A「ちぃちゃんは塾」

ちぃちゃんは土曜は私の特訓、日曜は塾と大忙しの人なのだ。
忙しいのにAの為に時間割いてるの感謝してよねって前言われたけど本当感謝してもし切れない。

慧「そっかあーじゃあ2人きりだね!」

A「そ、うだね」

慧「んふふ、なに?緊張してんの?」

顔を覗き込まれて腰が引ける。

A「緊張っていうか気まづい」

慧「ちょっとおー!なんだよそれ!」

A「だってさ!」

慧「じゃあデートしよ!デート!折角なんだからさ!」


そう言って手を引かれて私達は駅の方へ向かった。
電車に乗って来たのは都心の賑やかな駅で日曜だから人も多い。

A「凄い人...」

慧「よく来んの?」

A「いやあんまりかな」

慧「そっか、じゃあ色々回ろ」

スッと手を取って歩き出す伊野尾くんにドギマギする。
いつもやってるのかもしれないけどそれは10年後の私であって、今の私じゃない。
そこの所をちゃんと分かってるのだろうか。

駅には色んな建物が並んでいてこれだけで1日を過ごせそう。

お洋服屋さんに入ってみたり本屋にいったり、疲れたらカフェに入ってお話したり、本当にデートみたいだった。

慧「あ、あれ俺ん所の制服だ」

A「え!どれ」

伊野尾くんが指さすのはイヤホンを聞きながら本を読んでる男の子で

A「え!?あれ芝崎高校じゃん!」

慧「そうだよ」

A「伊野尾くん頭良いんだ...」

慧「失礼な」

そう言って笑う伊野尾くんが突然頭良く見えた

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- まだ少し早いですがこんにちは(*^^*) はじめまして。 いきなりすみません...。 物語一気に読んじゃいました。 短編だから読みやすかったです。 物語完結してしまいましたが...。 その後の2人が気になります。 (2018年10月13日 11時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
☆りんりん☆(プロフ) - キュンキュンしました!出会いも終わり方も全部全部好きです!ほんとに面白かったです! (2018年9月16日 20時) (レス) id: 4d0655b176 (このIDを非表示/違反報告)
千夏@とびっこ - ぅう、最高すぎますこの作品ヽ(;;)ノ 伊野ちゃんとの出会いが知念くんキッカケで、どちらも夢主にとって大切な存在なんだな、と感じさせられました。出来ればこの後のお話を呼んでみたいです!待ってますね!(何を) (2018年9月13日 4時) (レス) id: b2c9b15773 (このIDを非表示/違反報告)
道川(プロフ) - りょーちゃんさん» ありがとうございます!もしかしたら短編か何かで書くかもしれませんまだ悩み中ですが…待っていて下さい(^^) (2018年9月12日 0時) (レス) id: eeb7cb14de (このIDを非表示/違反報告)
道川(プロフ) - れもんどーなつさん» ありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです(^^) (2018年9月12日 0時) (レス) id: eeb7cb14de (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:道川 | 作成日時:2018年9月8日 8時

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