１６. 押しに弱いのは仕方ない ページ16
＊
「そういやお前、」
『……はい？』
重岡さんが作ってくれた朝ごはんも食べ終わり、後片付けも終わり、また暇だけどこのだらけてるのが幸せな時間が流れた。
どす、っといつものようにソファに寝っ転がる重岡さんは、スマホから私に目線を向けると
"仕事、何してるん"、とこれまでの重岡さんならありえない発言を落とした。
『え…どうしたんですか、いきなり。』
「どうした、って……聞いたらあかんの？」
『いや、っ…そういうわけじゃ』
「なら答えろや」
妙に上から目線なのは、…まぁ置いといて。
私になんの興味も示さなかった重岡さんが、まさか私について聞いてくるなんて。
こらたまげた、雪降るわ。
『私の仕事は……まぁざっくり言うとただの正社員ですけど…』
「細かく言うと？」
『あぁ…そこまで聞いちゃいますか』
「知りたいからな」
『……細かく言うと、小説家を支える人、みたいな。マネージャーですかね。よくわかりません』
説明の仕様がない、だって私もいまいち理解してないから。
てへ、と笑うと
"お前が働いてる場所なのにわからへんってあほか"と辛口の返事。ご最もですけど。
『私だって、やりたい仕事じゃなかったんですよ。ただ本が好きで……どちらかと言うと、書く側に回りたいぐらいです』
「……書けるんや」
『まぁ、それなりに』
「でもなんでマネージャー？」
『なんか、今日の重岡さんグイグイ来ますね』
そんな重岡さんに違和感を感じるけど、悪い感じはしない。なんなら嬉しい。
重岡さんのこと気遣って、自分の話は極力避けてたから。
重岡さんは大変なのに、わたし、わたし、っていうのも変でしょ？励ましだ、としても逆効果だと思うし。
"悪いか？"、と不安そうに、でも怒りながら聞く重岡さんに、くすくすと笑って
"悪くありません"と話を続けた。
『……望の、……望の押しに負けたんです。就職しなきゃいけない時期に入っても、やりたいこと見つけられなかった私に、本好きならマネージャーやればええやん！って』
『Aが輝く姿見たい、ってあの顔で言われたら……誰でも負けますよ』
元々、望には弱かったから。
あの笑顔、声、なぜか進もうと思わせられる言葉と自信。
散々だと感じたけど、そのおかげで今があるわけで。
……ある意味、感謝なのかもしれない。
「俺を居候させてくれたのも、それのせいか」
『……なんも言えないですね』
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ぽてとふらい。(プロフ) - のんさんさん» ありがとうございます(;_;)全然…文才なんてないですよ……褒めてくださるだけで嬉しいです…(;_;)これからもぽてとふらい。をよろしくお願いします……！ (2019年3月26日 22時) (
レス) id: 9d94f1b87d (このIDを非表示/違反報告)
のんさん(プロフ) - 完結おめでとうございます。前からぽてとふらいちゃん？のさくひんよませてもらってたんですけど、やっぱり素敵です！一個したとは思えないこの文才...分けてください笑 これからも応援してます！素敵な作品をありがとう (2019年3月26日 15時) (レス) id: 7587cda012 (このIDを非表示/違反報告)
ぽてとふらい。(プロフ) - しげつぐ。さん» コメントありがとうございます(;_;)物凄くしげつぐ。さんのコメントは支えになりました…！更新中もコメントくださり、ありがとうございました！私も重岡くん好きになった理由はそんな感じです笑 これでも元々神山担ですよ(*´ｰ`*) 最後までありがとうございました！ (2019年3月24日 12時) (レス) id: 9d94f1b87d (このIDを非表示/違反報告)
ぽてとふらい。(プロフ) - Aさん» コメントありがとうございます(;_;)途中話が走りすぎて…本当に申し訳ないです。これからめ新作出してバンバン書くので、よろしくお願いします…！！ (2019年3月24日 12時) (レス) id: 9d94f1b87d (このIDを非表示/違反報告)
しげつぐ。 - 最後の言葉すごい感動しました！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2019年3月24日 11時) (レス) id: 398d076629 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽてとふらい。
| 作成日時：2019年3月5日 23時
