35.公開練習 ページ35
＊
「あ、せや、流星たちのとこ見に行ってきたらどう？」
『流星くんたち？』
「そ。この前言うたやん？5組劇やるって。もうすぐ文化祭やからって、公開練習やってるで」
確か王子様役は黒髪くんで……
……公開練習？そんなの、見に行かなきゃ。
もしかしたら間違えて照れるかもしれない。
前の席取ればあの香りが嗅げる……？
そう思ったらいてもたってもいられなくて、半分はあったココアを一気飲みし、立ち上がった。
『小瀧！行こう！』
「行ってら……って、は？俺も？」
『みんなごめん！拝まなきゃいけない時間だから一旦抜けるね！本っ当に困った時は5組来て！よし、小瀧、行くよ！』
"行ってらっしゃーい"っとクラスの人に見送られながら小瀧の腕を掴み、グイグイと5組へ急ぐ。
小瀧は"なんで俺まで……"と嫌そうな言葉を吐くけど、最後には"しゃあないなぁ"って。チョロい。
5組に着いたのはいいけど、なんか最近会ってないせいか、恥ずかしさが溢れちゃって。
ドアの端に隠れながら除くと、"そこじゃ見えへんやろ"って私の背中を押して教室に入れられた。
『ちょ、っ、小瀧、何すんっ……』
「あ、瀬良ちゃんやぁ！」
『どわっ、！』
後ろからいきなり抱きついてきたのは、流星くん。
劇が始まってるにも関わらず、呑気にここにいるってことは……流星くん、役ないのかな？
「おう流星」
「お、望やん！久々やなあ」
『流星くん、役ないの？』
「ん？あぁ、しげに譲った」
『譲った！？』
「そ。たまにはしげに目立ってほしくて」
まぁ、確かに。
流星くんが出てしまうと他の人が目立たなくなってしまう……それに関しては何も言えないけれど。
譲ってくれたなんて。
あぁ、流星くんのおかげで素晴らしい推し様を拝めるんだなあ。ありがたい。
「しげ、案外演技うまいねんで？」
『そうなの？』
「演劇部から熱烈オファー貰ってるぐらいやからな」
『すごい……さすが私の推し様！』
2人で騒いでいると、ナレーターは舞踏会の話へと進めていく。
もうすぐやで、っと流星くんから合図があり、じっと舞台を見ていると
まだ制服姿なのに、キラキラと輝く王子様が登場した。
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ぽてとふらい。(プロフ) - ちぃのすけさん» コメントありがとうございます！1番…！その言葉だけでもう本当に嬉しいです…！これからも沢山お話を届けられるよう、めっちゃ頑張ります！次回作もよろしくお願いします！ (2019年8月26日 22時) (
レス) id: 9d94f1b87d (このIDを非表示/違反報告)
ぽてとふらい。(プロフ) - 凜憧さん» ありがとうー！なんかこれ書く前にこんな感じの実際にあって…笑 書きたくなって書いちゃった。凜憧も大変な時期に入るだろうけど、無理しないでね。慌てなくても大丈夫だから。私も二学期から本気出すぞーっ！笑 (2019年8月26日 22時) (レス) id: 9d94f1b87d (このIDを非表示/違反報告)
ちぃのすけ(プロフ) - 完結おめでとうございます!!自分が今まで見たお話の中で一番大好きなお話でした。最後の重岡くんにめちゃめちゃキュンキュンしつつ、にやけを隠すのに必死でした(笑) こんなめちゃめちゃ素敵なお話に出会えて本当に良かったです。次回の新作楽しみにしてます！ (2019年8月26日 19時) (レス) id: d270165aa7 (このIDを非表示/違反報告)
凜憧(プロフ) - 完結おめでとう！いつも以上に最後の言葉がグッときて、今、前向きになろうって少しずつ状況を変えてるときだったから余計に響いて、なんかもう泣きそうになった。毎回のようにぽてには元気をもらってるし、勇気をもらってる。すごいなって改めて思った。更新お疲れ様！ (2019年8月26日 19時) (レス) id: f3cbf63448 (このIDを非表示/違反報告)
ぽてとふらい。(プロフ) - しげつぐ。さん» そう？なんか、伝えたいことたくさんでごちゃごちゃになってしまったけど…ちゃんと私の言葉、届いてたのならよかった。うん！新作もまた頑張るね！ (2019年8月26日 1時) (レス) id: 9d94f1b87d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽてとふらい。
| 作成日時：2019年8月7日 10時
