検索窓
今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:28,744 hit

7.クレープ屋 ページ7







落書きもプリクラの印刷も終わったあと、クレープ屋に向かった。


そこはずっと行きたくて、でも行けなかった場所。

望と2人で行けたらなぁって思いながら、誘うのは恥ずかしくて言えなかった場所。






『わっ、案外たくさん種類ある……』


「迷うな、これ」





望も甘いものは嫌いじゃないはず。

だから、デートのプランに入れた。


案の定、望はメニューをじっとみながら迷ってて。

楽しんでくれてるなぁ、ってふと思いながら、私もメニューと睨めっこ。






『チョコといちご……どっちにしよう』


「ん、チョコといちご?」


『そう……どっちも美味しそうじゃない?』


「せやなあ……じゃあ、俺いちご頼もうか?」


『え?』






"俺もちょうどいちごのチョコで迷っててん"


ふんわり笑いながら、"2人で食べようや"って言ってくれる望はやっぱり優しくて。

私は"うん"っと、無意識に頷いていた。






__






「こちらいちごとチョコになります!」


『あ、ありがとうございます……!』






チョコは私、いちごは望が受け取ると、1口ぱくりと頬張って交換こ。


"やっぱりチョコもうまいな"って、さらりと私の口元についたチョコを拭って舐めるもんだから、"ばかっ"って顔を背ける。






「次はどこ行くん?」


『次は……』






そろそろデートプランも終わりが近づいてきていた。

時間は、早いことでもう5時。






『遅くなるとダメだから、もう帰ろっか?』


「せやな、帰ろか」






一瞬悲しそうな顔をしたけど、私の中で、この帰りが1番重要で。

1番、望に喜んでほしくて。



たくさんの勇気を振り絞る。

たくさんの恥ずかしさを捨てて言う。




望に伝えるために、望に届くように。






『手、繋ぎたい』






ぶら下がる望の左手に、自ら繋ぐことはまだ無理だけど、いつかは出来たらいいなって。


そう願いながら、俯く。






「ほんまに可愛ええ……ん、ほら、」


『っ、ふふ、ありがとう』






重ねた望の手は、やっぱり大きい。

そんな望の手が、私は、大好きだけど。

8.誕生日おめでとう→←6.お揃いのもの



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (128 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
138人がお気に入り
設定タグ:ジャニーズWEST , 小瀧望   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ぽてとふらい。(プロフ) - 凜憧さん» んへへ 笑 私のつける題名って癖強いからなぁ 笑 気づいてくれてありがとう(*´ч ` *) そう言って貰えてくれしい!ありがとーう!! (2019年7月30日 11時) (レス) id: 9d94f1b87d (このIDを非表示/違反報告)
凜憧(プロフ) - 題名を見てぽての作品って分かった私を褒めてほしい…笑 番外編めっちゃ良かったよ! (2019年7月30日 10時) (レス) id: f3cbf63448 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぽてとふらい。 | 作成日時:2019年7月30日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。