条件付き結婚しませんか？

2.条件とは ページ2

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「まぁ、まずは結婚条件から聞いてや」


『条件……』


「そう、何事にも条件は必要やん？俺と瀬良、2人同意の結婚条件で……」






そう言って無理やりソファに座らせられ、向かいに神山さんが座る。

ずっしりとソファが沈めば、1度咳払いをして"俺の条件はふたつ"、と、真剣そのもので私を見た。






「結婚は世間に知らせないこと、もちろん、家族もや」


『家族も……ですか？』


「もしそれで広まったら困るやろ？そのため。それに、アイドルとマネージャーなんて1番あかんやん」


『なら私を選ばなきゃいい話では…』


「で、次。ふたつめは互いに好きな人ができた場合、即離婚」


『即……？』






そりゃそうやろ、っと笑うけど、本当になぜ私なのだろうか。

お互いどちらかに好きな人ができた場合破局なんて、元々結婚しなければいい話なのでは？


そう考えれば、この話も馬鹿らしく…






「……どうや？お互い寂しい身、その寂しさ埋めるには利用できる話やと思わん？」






にやにや、っと笑う神山さんは、果たしてどっちなのだろうか。

私と本音で結婚したかったのか、それとは違って、ただ寂しさを埋めるだけのなにかなのか。



……いや、私のことが好きでこんなこと提案したなんて考えにくいかも。

だってあの神山さんだし。寂しさ埋めたいだけに、いい話と偽って私は利用されてるのかもしれない。






「後は瀬良の返事だけやけど……」


『あの、私も条件あります』


「ん、なんや？」







小さい頃からずっと考えてた、理想の人。

どんな人と結婚したい？どんな結婚条件？


そんなの、決まってる。




かっこよくて、紳士で、一緒にいて楽しくて、いつまでも愛し合える……そんな人。

それが、私の、理想じゃあああ！！







『神山さん！かっこよくて、紳士で、一緒にいて楽しくて、いつまでも愛し合える人になってください！！』


「無理難題すぎん？」


『それが私の結婚条件なんで！！』


「全部は難し………」


『全部でお願いします！！！』


「殺す気か俺を」

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