41.逃げと勢い ページ41
＊
2人の計画に、乗せられてしまった。
"「じゃあ、頑張ってな！」"
"「喜ばしい結果を期待してるで！」"
一方的に切られたその電話に、
スマホを握りしめながら身勝手さにため息。
神山くんと2人っきりを作ってくれるのはありがたいけど
なんと言うか……迷惑……？
いや、迷惑なんて言ったら2人が可哀想か……。
なんてグルグル頭の中で考えながら
わけも分からない数学の問題集を広げ、神山くんを待つ。
……10分後。
やっぱり来ないかな。そう思い、諦めかけてた時
ガラガラと静かにドアの音が鳴って
いつしか見たオレンジ色の光が、すっと伸びる。
そこに映し出された影の正体
少しずつ顔を上げると、目の前には神山くんの姿があった。
『……っ、か、神山くん……』
気まずい。ものすごく気まずい。
やっぱり電話のあれ、聞こえてたよね。
いやもう、そんなことこの際どうでもいい。
なんで私の事避けてたの。
あからさますぎるでしょ。
鈍感な私でも気づいたよ。
それぐらい、隠すの下手だったよ、神山くん。
優しくて、賢くて、みんなから愛されて、
完璧だと思っていた生徒会長の神山くん……だったのに
全然完璧じゃないとこ、あったなんて。
「あ、れ、何で瀬良が……」
『……小瀧くんと重岡くんに、頼んだんです』
正確には、無理やり押し付けられたんだけど。
『神山くん、最近私の事……避けてるみたいだったから』
それを言うと、神山くんは表情変えて
"それは、その……"と下を向いた。
やっぱり、そうなんだ。
『この前の電話、』
「っ、」
『聞こえてました、よね』
「……なんのこと、」
『とぼけるの、やめてください……！』
肩を少しビクつかせて
急に訪れた静かな教室に、なにもすることができなくて
どうしよう。こんなこと、言うつもりじゃ……
本当は、素直に好きって……
そう思っていた時、ぱ、っと足の音が聞こえて
前を見てみればそこにいたはずの神山くんが消えていた。
廊下に響き渡る地面を蹴る音。
私は直ぐに廊下に出て、猛ダッシュで追いかける。
『待って！！！逃げないで！！』
ずっと逃げてばっかの神山くんに、
本人に言いたくても言えなかった言葉が
意図も簡単に口に出た。
『お願いだから……！』
手を伸ばして、がしっと腕を掴んで。
届いた、と思った矢先私は、勢い任せに叫んでいた。
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そらジロー(プロフ) - 過去の作品から読ませていただきました。読んでて、ずっと読みやすい作品もありましたが、この神山くんの話はすこし、文の書き方などがスッキリしていない為、特に読みにくいなぁと思いました。学業との両立は大変ですが、応援してます。 (2021年11月3日 9時) (
レス) @page1 id: 614ab98b9f (このIDを非表示/違反報告)
ぽてとふらい。(プロフ) - ひなさん» コメントありがとうございます。何回も見てくださるなんて…とても嬉しいです！！最近、リアルがバタバタしてしまっているので更新が遅くなりますが、飽きずに最後まで見てくださると嬉しいです！ (2021年2月27日 0時) (レス) id: 9d94f1b87d (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - とてもおもしろいです！何回も見ちゃってます。更新頑張ってください！応援してます (2021年2月26日 18時) (レス) id: 030ed8b055 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽてとふらい。
| 作成日時：2021年2月17日 0時
