20.現実と妄想 ページ20
＊
神山くんとお昼を共に過してしまった。
「ごちそーさまでした！」
『ごっ、ごご、ご馳走様です……！』
丁寧に手を合わせて言うものだから慌てて私も。
……神山くんは、どこまで行っても礼儀正しい。
普通、年頃の男子高校生はこんな細かい所まで
きちんとするのか？
「神ちゃーん！……って、あれ？」
「お昼断られたと思ったら、女子と食べてたん？」
「……あー、えっと、名前なんやったっけ？」
「は？小瀧、お前……女子に向かってそれは無いやろ」
「は？じゃあしげも答えられんのかよ」
「答えられます〜なめんといてや？ほんまに」
昼食時間終了ギリギリに私の机にやってきたのは
神山くんと仲がいい、小瀧くんと重岡くん。
遠くから見てる分には仲良さそうなのに
少し距離が近くなっただけで……
あれ、意外と仲がお悪いようで……？
「毎日こんな感じやから、大丈夫やで」
いつもと違う風景に戸惑ってる私を安心させるように
神山くんは優しい、ふんわりとした声でそう言うと
"ほんまはめっちゃ仲良いねんで？"と笑いながら
"女子の前でみっともないから辞めや？"
と、2人を
『そ、そうなんですか……っ』
遠くから見ていたあの時とは、違う
会話もはっきり聞こえて
私の知らなかった扉が、少しずつ開いていく。
……何だろう、これ。
温かくて、嬉しい
安心するような、自然と笑みがこぼれるような
「瀬良？」
"何にやにやしてるん？"
神山くんにそう言われて、初めて気づく。
無意識に上がっていた口角は戻ることを知らず
ただ言い合いをする2人と、その間に入る神山くんを見つめ、温かくなる心に触れる。
『なんでも、ないです』
ずっとしてきた妄想と
目の前に起こる現実が夢のようで
こんな贅沢、いいのかな
なんて
女子に四方八方から刺されてもいいように
厳重警戒で残りの昼休みを過ごしたのであった。
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そらジロー(プロフ) - 過去の作品から読ませていただきました。読んでて、ずっと読みやすい作品もありましたが、この神山くんの話はすこし、文の書き方などがスッキリしていない為、特に読みにくいなぁと思いました。学業との両立は大変ですが、応援してます。 (2021年11月3日 9時) (
レス) @page1 id: 614ab98b9f (このIDを非表示/違反報告)
ぽてとふらい。(プロフ) - ひなさん» コメントありがとうございます。何回も見てくださるなんて…とても嬉しいです！！最近、リアルがバタバタしてしまっているので更新が遅くなりますが、飽きずに最後まで見てくださると嬉しいです！ (2021年2月27日 0時) (レス) id: 9d94f1b87d (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - とてもおもしろいです！何回も見ちゃってます。更新頑張ってください！応援してます (2021年2月26日 18時) (レス) id: 030ed8b055 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽてとふらい。
| 作成日時：2021年2月17日 0時
