スノのえぇ声代表② (ページ32)

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悪夢ページ32

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真っ暗。
どこを向いても真っ暗。
そもそも自分か動いてるかどうかも分からない。

濡羽色みたいな、めめみたいな、綺麗じゃなくてどんよりした感じ。
自分の心が真っ黒に染まった時みたい。

そう思うと、暗い事だけど自分の存在意義を考えてしまう。

「お前は、いらない」

榎木「！えっ…？」

「居場所はない」

あぁ、落ちる感覚。

榎木「…！けほっごほっ」

明るい…？
あぁ、夢だ。

榎木「こんな時、なんで誰もいないんだろう…」

こうゆうときが1番抱きしめて欲しい。
ママ…パパ…

？「おはよう。そろそろ起きな？」

榎木「え？」

？「え？」

榎木「パパ…」

なんで？お泊まりしてたっけ？
そうだ、パパの家に泊まってたんだ。
良かった、安心する

岩本「どうした？なんかあった？」

榎木「あっ、…」

岩本「ちょ、泣かないでよ。どした？」

泣いてたのか…頬に触れたら少々冷たくて。

あぁ、ふんわり抱きしめてくれるのも背中をとんとんしてくれるのも、全部心が落ち着く…

榎木「夢を見たの」

岩本「うん」

榎木「全然真っ暗で闇に呑み込まれる感じ。その中に否定の言葉が聞こえてきて…」

岩本「そっか…。大丈夫。俺ここにいるでしょ。大丈夫。ね？」

榎木「ん…」

なんか、寝れそう…

岩本「寝る？まだ時間あるし。起こすから」

榎木「あ、」

岩本「ん？」

榎木「…離れないで、側にいて…ほしい」

岩本「ん」

寝るの怖いなぁ。
優しい顔したパパがそばにいてくれたらいいや…

〜💛side

最近寝れる日と寝れない日があって、疲れも取れないらしい。
そう思いつつ、昨日の会話を思い出す。

"はぁ…"
"どした？顔が暗いし、疲れてる顔してる"
"パパ…。最近寝れる日が少なくて、疲れが取れないの"
"え？大丈夫？…俺と寝る？"
"寝る"

多分俺が早起きして、ランニングとか朝ごはん作ってる時とかで悪夢が流れてきたんだろうな。
あまり夢を見ない子だったはず。

こうゆうのはどっちかと言うとふっかの方が得意な気がする。
俺は、那津と人の接着剤みたいな？

榎木「んへぇ」

岩本「いひっ。かわい」

いい顔してる。

〜

榎木「ママー！」

深澤「おはよう。お泊まり楽しかった？」

榎木「うん！よく寝れた！」

持つべきはやっぱり可愛い息子だわ

.(ハッピーバレンタイン😆)