. ページ30
冨岡さんの家に通い始めて3日目。今日は最後に残った生物をやってフィニッシュの予定だ。
とはいえ、
『うっ……気持ちわる』
細胞の集合体。テストは何とか乗り越えたけど、正直見るのも嫌だ。
神崎「Aはそういう密集してるの、昔から苦手ですよね」
『そうなの……視界に入れるだけで気分悪い…』
そのせいでこの範囲のテスト勉強は一切できず。期末テストでは生物だけ大きく点を落としてしまった。
伊黒「………これならどうだ」
そう言われ、差し出された紙を見る。
『わぁ………!』
伊黒「簡易的なものだが。テストの時は耐えてもらうしかないが、覚えるだけならそれでも問題ないだろう。」
ルーズリーフ一面に丁寧にまとめられた、私の苦手分野の内容。見るのも嫌だと言った細胞の部分は、一つずつにわけて、デフォルメされたイラストに変わっている。簡易的、なんて言ってるけど、きっと何時間もかけてまとめてくれたんだろう。
『ありがとう、伊黒さん!これなら私でも大丈夫だよ〜!』
伊黒「そうか。それなら良かった」
ふわりと笑う姿に、胸が高鳴った。
☆ ☆ ☆
私だけに向けて欲しい
あなたの笑顔を見て思う
ねぇ、ひとりじめさせて?
81人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ふづき(プロフ) - めっちゃ面白い (2022年2月14日 0時) (レス) @page34 id: 65f0d60046 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夜々 | 作成日時:2021年1月21日 20時