スノプリコンビ再来？？

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一度崖をおりて、先程目に入った高い崖の下まで歩いてきた。

この崖の先端の真下は、海。

もし、あんな高さの崖から飛び降りたら、即死だ。

「っ.....」



ゾクゾクした。









あの崖の先端に行くには、まずこの岩場を通らないといけないらしい。

見た感じ足場がなく、よじ登らないと行けないようだ。




私の頭は、まだボーっとしていた。









登ってみようかな

そしたらお父さんとお母さんに会えるのかな







携帯をポケットにしまい、

岩に右手をかけた時だった。


「っ！」


ブレスレットが、視界に入った。









ー俺はさ、Aのそばにいるよ


ー辛くなったら、これで俺のこと思い出して



ーブレスレットならすぐ視界に入るでしょ？




ーA〜！






「っ....たく、ま、、」


体の力が抜け、登る気力がなくなった私は、

そのまま岩に寄りかかった。


「ははっ、、」


自分の愚かさに、なんだか笑えた。


あさちゃん。あさちゃんパパ。つぐみちゃん。しのぶさん。

柚希。三上先生。

琢磨。




色んな人の顔が浮かんだ。



私は今、ここを登って何をしようとした、？




「はぁ.....」



なんだか、ふわふわした感覚が一気に冷めた。



そうだよ。もう分かる。

お母さんはもう、この世にいない。

なくなったんだ、あの日。


何年待っても、目の前に現れることは無かった。

それで分かるじゃん。

何をそんなに、悪あがきしてたんだろう。






「お母さんはあの日、亡くなったんだよ。」





自分に言い聞かせるように、小さく呟いた。

少しだけ、心が軽くなった気がした。



お母さんは生きていると、信じていた。

信じたかった。









もう、やめよう。

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