スノプリコンビ再来？？

勿忘 ページ38

朝「おかえり」


その日は、病院を出てすぐあさちゃんのおじいちゃんの家に帰った。

先生と柚希との話が盛り上がり、予定より長い時間滞在してしまった。


朝「今日はもう疲れたでしょ？ご飯作ってあるから、それ食べてもう寝な？」


「うん。ありがとう。」









その夜、私は夢を見た。





「...おかあ、さん？」


私は、海のそばにある崖の上にいた。

ここは、私が小学生のころに初めて連れてきてもらった場所であり、

母と二人で頻繁に訪れていた、思い出の場所。

サーフィンが好きな父親は、夏は海にいることが多かった。

そんな父と母が出会ったのは母が働く病院。

海から一番近い、総合病院。

サーフィンで怪我をした父の手当を担当したのが母だった。

そんな2人の思い出を、写真を見ながら教えてもらったことをかすかに覚えている。

何度怪我をしても、父は大好きなサーフィンを辞めなかった。

それは私が生まれても同じだったそう。

そんな父を母はこの崖の上からいつも見守っていた。

ここは、周りよりも少し高いところにあり、風通しもよく、海も砂浜も一度に見渡せる。

知る人ぞ知る穴場スポットだった。





あんなに大切だったこの場所。

仙ノ浦を去ってから、私はここの存在すら忘れていたようだ。

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