貴方を忘れさせて (ページ29)

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迷惑かけて私嫌われたくない、

片想いした事ある女の子ならわかると思うけど

わざわざ告白して振られたら関係悪くなるのは絶対に嫌

だから見てるだけ

見てるだけでいい

私が想うだけなら想ってるだけなら

誰にも迷惑かけないよね？

片想いってこんなに辛いんだって改めて思った

そんな風に思ってぼーっとしてると玲於くんが拗ねた

玲「気にしてんじゃん」

「え？してないよ？」

玲「じゃあなんで喋んないの？」

「喋ってるよ？」

玲「ﾁｯ」

玲於くん軽く舌打ちして先に行っちゃった、

もう何で怒ってるの、？

「待ってよ玲於くん」

玲「気をつけて帰れよ、じゃ」

「え？ねえ」

今日は送ってくれないの？

ねえ何で怒ってるの？？玲於くん、

いつもみたいに頭を撫でて、、

玲於くんの姿も見えなくなって泣きそうになってると

pururururu_pururururu_

着信だ

玲於くんかもしれないって淡い希望も胸に画面を見ると

" 広臣くん "

なんだ広臣くんか、

「もしもし」

広「A？」

「うん、どうかした？」

泣きそうなのを我慢して悟られたくなくて、また仮面をかぶる

広「これから会えない？」

「え、、」

広「今何処？」

「＊＊駅、」

広「今すぐ行くから待ってて」

「う、ん」

来るって言ってたし今から断ったら可哀想だから待ってる事にした私

5分位経って

広「A！」

そう少し息を切らして私の名前を呼ぶ広臣くん

今更だけどこの人が元彼って凄いな、
今でも周りの女の人達目がハートだもんw

広「ごめんね、またして」

「大丈夫だよ、どうしたの？」

広「ちょっと話したいことあって、てかどうした？なんか泣きそうだけど、」

え？、ねえなんで気づいたの

あ、

私が仮面を被った時に気づくのはいつも萌と広臣くんだったの忘れてた、
玲於くんもたまーに気づいてくれるけど広臣くんは決まって「大丈夫？」そう言ってくれたよね、

広「ごめんそんなにやだった？」

「違くて、そうじゃないの」

広「俺が今なにか聞いても意味ないと思うから、だから今だけこうしといて」

そういう広臣くん、

次の瞬間

ﾌﾜｯ

広臣くんの優しい柑橘系の匂いが、
懐かしい、ただ単純にそう想える匂いだった、

広臣くんの体温
広臣くんの胸板

ほんとにほんとに懐かしい、

大好きだった広臣くんのこと

今更どうして抱きしめたりするの？

やっぱり貴方は私の事捨ててくれないんだね

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