episode159〇 ページ25
’
｢疲れた……｣
1月下旬
昨日、やっっと、受験が終わったのだ……
本命も併願も終わったし、合否はともかく、これからはもう自由の身だ…！
ひゃっほい！と飛び跳ねて喜んだのもつかの間だった
｢え……？｣
龍宮寺君から、隆君が襲われたという連絡がケータイに入った
後頭部をレンガブロックか何かで殴られたとのこと。
一気に血が冷めていく感覚がしたが、その後の生命に別状はない。という文面を見てなんとかそれ以上冷えることはなかった。
とはいえ、レンガブロックで殴られたなんて聞いたら黙っていられる訳もなく、
｢お母さん！ちょっと出かけてくるね！｣
｢はーい、気をつけてねー｣
受験が終わり大分束縛の緩くなったお母さんに、一応友達と会うと言っておいて玄関を開けた時
一瞬、心臓が止まったかと思った
いや、実際に止まりかけた
｢い、イザナさん……？どうしたの？こんな、ところで｣
何故か私の家の前に、イザナさんが立っていた
まるで、私が出てくるのを待っていたように。
｢別に。ただお前に会いに来ただけ。悪い？｣
｢いや、悪くないんだけど、
ごめんなさい、私今からちょっと行かなきゃ行けないところがあって……！｣
｢どこ｣
すれ違い様、離さない。とでもいうように、私の腕を強く掴むイザナさん
そんな彼の目は、今まで見た中で一番光の点っていない目をしていた
闇の傍らに足を突っ込んでそうな目
｢その、友達のとこに……怪我したらしくてっ、心配で…！｣
だから離してください！そう何度頼んでも、イザナさんは聞く耳を持ってはくれない
｢その友達って男？｣
｢え？あ、まぁ……それより｣
｢名前は？｣
｢は？なんでですか｣
｢もしかして三ツ谷って奴？｣
｢……え？｣
｢図星だな｣
なんで、隆君の名前を……？
彼の名前を知ってるってことは、この人、東卍と繋がりでもあるのだろうか
でもイザナさんって確か、蘭さん達と仲間なんだよね…？
東卍と灰谷兄弟って、仲良かったっけ……？
この時、彼に対して何か違和感を抱いていたのに
｢それじゃあ、失礼します……！｣
私はそれを無視してしまった
｢…………殴るだけじゃ生ぬるいってワケか｣
それが後に、あんなことになるなんて
｢隆くん！！｣
｢お、A｣
この時の私は知らなかった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7925人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
歴女 - みんなが幸せになれる、ハッピーエンドだといいいです！ (2022年12月10日 2時) (
レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
りお(プロフ) - 久しぶりの更新めっちゃ嬉しいです！通知きた瞬間叫びました笑更新してくださるだけでもう神です…！データ消えるのきついですよね。。本当に大好きな作品です！応援してます！ツナさんのペースで更新頑張って下さい！ (2022年11月5日 19時) (レス) @page45 id: 70628fcb09 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいとこ - さすが最高一位。格が違いますね←上から目線過ぎ しかしほっんとーに好きです、このお話。 (2022年11月2日 18時) (レス) @page44 id: e4df59fc58 (このIDを非表示/違反報告)
詩 - 一気読みしてまじ止まらんかったです、この作品本当に好きですっ！応援しています！！ (2022年6月14日 19時) (レス) @page44 id: bb966ca157 (このIDを非表示/違反報告)
亜美(プロフ) - うわぁ、、。だいすきすぎる……。もう更新は、、多分しないか。続きは頑張って私が妄想したおします笑！！本当に本ｯｯｯ当に面白かった！！こんな面白い作品を、ありがとうございました＜(_ _)＞ (2022年6月3日 20時) (レス) id: b476552735 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ツナ
| 作成日時：2021年12月3日 21時
