20 糸 ページ22
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「ち、違います.......っ」
....簡単には口を割らないか。
まぁ、大体の予想は着くケド
それに、もし口を割ったとしてその人の名前が出ても、とぼけられれば終わりだし、多分チクったとして罰がくらうのは空野君だろう
「はぁ.......空野君、今回は見逃す。でももし次、私か他の誰かに同じ事をしたら、(多分)角名君が撮った動画を、警察と学校に受け渡す」
そしたら、彼が今死ぬ気で狙っている推薦の話は無くなる
空野君もそれは分かるはず
「.......っはい!ありがとうございます!ごめんなさい!」
空野君が泣きながら階段を下がっていったあと
「何言ってんの、馬鹿なの?」
角名君が言った
ヒシヒシと、どす黒いオーラを感じる
「俺、お前が誰かに襲われて助けたの2回目だよ?
ねぇ、なんでそんな無防備なの?」
氷のように冷たい目で、その長い脚を前に伸ばす
私は壁と角名君の脚に挟まれた
「それは.......」
「俺を不安にさせて楽しい?」
「.......ごめん、なさい」
私、これで角名君を怒らせるの、何回目だろう
もう二度と友達に戻れないかもしれない
「ごめん、本当にごめん.......私も自分が嫌い.......っ
でも、角名君とは友達でいたい.....」
話しながら涙が出てきた
止めたくても止められなくて、どうすればいいのか分からなくなる
角名君は相変わらず怖い顔したままだし....
「俺は....もう友達にはなれない」
ストン、と心臓に何か重いものが乗せられたような感覚になった
角名君を追いかけることも出来ず、力が抜けてただその場で座り込む
完全に嫌われたな
きっと、情けない女だと思われた
痴女とか言われたし.......いや、人関係なく普通にショック
あー、神様は私にどんだけ友人関係の試練を与えれば済むんだろう
***
「お待たせ...」
バ先のお店から出れば、壁に寄りかかってスマホをいじっている宮侑がいる
終わる時間を伝えたら、迎えに来るって言ってきかなかったのだ
「おっそいな、いつもこの時間なん?」
てくてくと私の半歩前を歩きながら宮侑が聞く
勿論、電チャリは私が転がしている
「んー、こんくらいかな」
「あっぶな。尚更1人にさせれんわ」
「心配性だなぁ」
私は不審者よりどっちかというとあんたの方が怖い
家に着くも、帰らずまたぎゅっと抱きしめられる
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陽愛 - 国見ちゃんサイドですね!嬉しいです(*^^*)あんなことってなんだろう?笑笑どうなるのか楽しみにしていますね( ^ω^ ) (2021年2月5日 13時) (レス) id: e876194da9 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - ピさん» ありがとうございます!国見ちゃんいいですよね!実は少しだけ国見ちゃんエピソードも用意しているので、読んで頂けたら嬉しいです! (2021年2月1日 0時) (レス) id: 4b3554dc38 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - まこさん» とても多くのお言葉ありがとうございます!私の方が感動してしまいました!こちらこそまこさんのコメントに毎度心を癒されています、この場を借りてお礼を言わせてください! (2021年2月1日 0時) (レス) id: 4b3554dc38 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - 陽愛さん» 今回は侑君でしたね!角名君も出てきますので少々お待ちを! (2021年2月1日 0時) (レス) id: 4b3554dc38 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - 善さん» こんな子が実際にいたら恐ろしいですよね… (2021年2月1日 0時) (レス) id: 4b3554dc38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ツナ | 作成日時:2021年1月5日 15時