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『はぁー、お腹空いた。早く戻ろうっと』

「俺も行こうかな。一緒に食おうぜ」

『あぁー、ごめん!別の棟で食べてたんだ……こっちの方が近かったから来ちゃってて』





申し訳なさそうに手を合わせる彼女に、気にすんなと微笑む。


だが胸の内は穏やかじゃなかった。





……誰と食ってんだろ。
彼女のことだ、また周りを囲まれでもしているに決まってる。俺たちの棟と同じように。



まぁこんな男だらけの場所にAみたいな子が来たら、争奪戦になるのも当たり前っちゃ当たり前か。






今でも忘れない、初めて会った時の胸の昂りを。




一目見たとき、俺の目は瞬間的に彼女に引き寄せられた。

全身が芯からじわじわと熱くなっていく感覚、あの子いいかもなんて思った頃にはもう惚れていたんだと思う。






それは周りの奴らも同じだったようで。


彼女が近くを通り過ぎると面白いくらいに皆顔を動かして目で追っていた。




"千切くんおはよう"



一見傾国なその顔はよく見ると愛らしい顔立ちをしていて、端麗な表情が笑うと幼くなるのが見ていて好きだった。だから彼女をよく笑わせた。自分の言ったことで笑ってくれると嬉しくなって、つい頬が上がる。



一方でふたつの大きな瞳はこちらを誘い込むような艶やかさを放っていた。ずっと見てると馬鹿みたいにドキマギして上手く話せないことも何度かあった。






『……千切くん?』


「え?あ、いや、えっと、」







そう、今みたいに。


身体中が、目の前の彼女を独り占めしたいと叫んでいた。

黒名蘭世の証言→←千切豹馬の証言



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ミルクティー - 泣いた… (2023年3月10日 18時) (レス) @page38 id: e98fa1655a (このIDを非表示/違反報告)
みは - うわあああすきです!!!更新頑張ってください!!!!! (2023年2月23日 11時) (レス) id: 48943adb31 (このIDを非表示/違反報告)
ツリー(プロフ) - うおおおお!!!!あの作品だったのか!!!!これからも応援してます!!! (2023年2月13日 0時) (レス) id: 8393590549 (このIDを非表示/違反報告)
魑魅魍魎 - ヤバイ、、、めっちゃ好きです!! (2023年2月12日 23時) (レス) id: 0529b76d34 (このIDを非表示/違反報告)
危険因子…テスト期間につき更新停止中(プロフ) - 話の流れがめちゃくちゃ好きです…。影ながら応援しています (2023年2月12日 22時) (レス) id: 6eb434b1d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ツナ | 作成日時:2023年2月3日 17時

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