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「なんで、なんでよお母さん……！なんで、私も置いていくのよ！こいつと一緒なの！嫌だよ…っ」
可哀想だと思った。
あんなに死ぬほど憎んでたのに、その涙に罪はないと感じた。
その頃には私も大分、おかしくなってたから。
『大、丈夫……？』
初めて、差し伸ばした手
「触んな、ジジイ共の相手してる汚い手で触んないで！」
その手は、呆気なく振り払われた。
「大体あんたのせいなんだからね！？あんたがこの家に来たから、お母さんはあの男に唆されておかしくなったの……！」
「可哀想にねぇヒナちゃん。この子に全部奪われて……
でも大丈夫だからね、これからはおばあちゃん達が育てるからねぇ」
泣きじゃなくる義理の妹をあやすのは、あのクズ女の母親とか言うやつで。
「何見てんだい、この悪魔が……！ヒナちゃんは私が引き取るけど、あんたは勝手にしなさいね。幸いにも娘はあの男と籍を入れてなかったから……。もう金輪際、うちの家系を汚さないでちょうだいっ」
彼女は引き取り先が決まり、
私は施設に行くことが決まった。
誰も、助けてはくれない。
期待なんか出来ない。
味方も誰もいない。
と、あの男が現れる前までは思ってた。
「俺は絵心甚八だ。施設に行きたくなきゃ俺とこい。居場所は与えてやる」
男は母の弟だと言っていた。
彼とは一度だけ話したことがある。母の電話帳に、唯一乗っていた名前だったから。
一度だけ会って、一度だけ助けを求めた。
でもこいつは見て見ぬふりをした。
私が一番辛い時、助けてはくれなかった。
引き取ってくれなんて望んでない。ただ、一人の大人として話を聞いてくれるだけでよかったのに……。
それだけだったのに
そして私が行き着いた場所、彼の言うブルーロックとはまたもや地獄だった。
やりたいことが出来る、夢を持てるという恵まれた人生を生きてきた奴らが、人生をかけて夢を叶えに来る場所。
みんな一生懸命で、みんな輝いてて、みんな真っ直ぐで
みんな、私が望むものを持っていて。
お金持ちじゃなくても、優しい両親がいなくても、才能がなくても。
夢を持てる、その人生が羨ましくてたまらなかった。
私は、生きるためにここにいるというのに
彼らは夢を叶えるためにここにいる。
そのギャップが、私には重た過ぎたんだ。
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moyu(プロフ) - それとこの小説最後まで読ませていただきました🙇とても面白かったです。素敵な小説をありがとうございます🙇✨ (9月6日 7時) (
レス) id: d9453b28eb (このIDを非表示/違反報告)
moyu(プロフ) - プリ小説というアプリで、この小説と同じタイトルと内容で作られた日時がこちらの小説よりも遅いものが投稿されていて、パクリなのではないでしょうかと思いコメントさせていただきました🙇余計でしたらすみません💦 (9月6日 7時) (レス) id: d9453b28eb (このIDを非表示/違反報告)
楽夜 - 絵心…いいこと言うやん！ﾀﾏﾆﾊ｡｡｡ (5月22日 20時) (レス) @page45 id: e32b518303 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - 絵心さん・・・・めちゃめちゃいいこと言うじゃないですか！ 泣いちゃいますよ (2023年3月3日 15時) (レス) @page44 id: fc65f8a88c (このIDを非表示/違反報告)
若葉 - 私の妹がヒナって名前で草 (2023年2月27日 9時) (レス) id: 7981b3d9d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ
| 作成日時：2023年1月1日 19時
