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「豹馬は信じてくれると思ってたのに……!」




千切くんが私に謝ったことに相当ショックを受けたのだろう、ヒナは部屋を飛び出て行った。




かといって残された私たちが穏やかな会話を出来る訳でもなく、





「やべ、時間だ…!とりあえず練習行ってくる…っおら凪起きろ!」

「ぐぅ……お嬢うるさいー」

「うるさいじゃねーよ俺ら今日試合!」






試合なの!?と顔の血が引いていく。

申し訳なさを通り越してもはや吐きそうになった。私たちが持ち込んだ問題に巻き込んでしまったせいで練習時間が取れず敗北なんてことになったら……彼らに合わせる顔がない。




その気持ちが顔に滲み出ていたのか、「大丈夫、絶対勝ってくるからさ!」と朗らかに笑いかけてくれた潔くん。


今ほど彼の笑顔に救われたときはない。多分この先も。





バタバタと部屋を出ていく中、辛うじて絞り出た声で彼らの背中に伝えた





頑張って、と。






「うん。頑張るよ」

『うん…』

「……」

『……?』

「なーぎ!時間ないつってんだろ!」













しかし結果は残念ながら、千切くん達は負けてしまった。

心臓から音が伝って耳元でバクバクと嫌な音が鳴る。




「オイ、ちゃんと見てたかよ」

『…糸師くん……うん、見てたよ。お疲れ様』





試合後、どこかに行ってしまったヒナの代わりにドリンクを運びに来た時だった。

いつも通りおっかない顔した糸師くんに引き止められて、他愛のない会話、というよりかはほぼ挨拶を交わす。




もちろん糸師くん達が勝ったことにだけ焦点を当てれば喜ばしいが、この場で彼らの勝利を喜べるほど私も人間性を失った訳では無い。

もとい潔くん達は私たちのせいで負けてしまったのかもと考え出したら……土下座じゃすまないような気がした。

ほんとに、昨日から迷惑かけっぱなしだ……どうしたら償えるんだろう





「ほんっとにお前は俺の前じゃその面しかしねぇのな」

『は……?』

「おめでとうの一言も出ねぇのかよ。愛想もねぇし……かわいくねーやつ」

『はぁ?』





なんであんたにそんなこと言われなきゃならないんだと声をあげようとしたら、「A」と誰かに呼ばれてそちらに意識が向かう。




『なに、凪くん』

「べつに。呼んだだけ」

『は?』

「チッ」

『あ、ちょっと』





逃げられた……

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moyu(プロフ) - それとこの小説最後まで読ませていただきました🙇とても面白かったです。素敵な小説をありがとうございます🙇✨ (9月6日 7時) (レス) id: d9453b28eb (このIDを非表示/違反報告)
moyu(プロフ) - プリ小説というアプリで、この小説と同じタイトルと内容で作られた日時がこちらの小説よりも遅いものが投稿されていて、パクリなのではないでしょうかと思いコメントさせていただきました🙇余計でしたらすみません💦 (9月6日 7時) (レス) id: d9453b28eb (このIDを非表示/違反報告)
楽夜 - 絵心…いいこと言うやん!タマニハ。。。 (5月22日 20時) (レス) @page45 id: e32b518303 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - 絵心さん・・・・めちゃめちゃいいこと言うじゃないですか! 泣いちゃいますよ (2023年3月3日 15時) (レス) @page44 id: fc65f8a88c (このIDを非表示/違反報告)
若葉 - 私の妹がヒナって名前で草 (2023年2月27日 9時) (レス) id: 7981b3d9d1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ツナ | 作成日時:2023年1月1日 19時

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