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「ほらせーくん起きて?ご飯食べよう、あーん」





あーん、と素直に口を開けるセクハラ野郎を見て、やっぱりあいつは私の事好きじゃないのだと再確認することができた。

凪くん君さぁ、女だったら誰でもいいタイプでしょ。来る者拒まず、去るもの追わず。あーやだ、そういう男が一番タチ悪いんだからね。島流しだよ島流し。






「ねぇヒナっ、俺にもやって!あーん」

「ふふ、そんなに慌てなくても、ちゃんと廻にもやってあげるよ〜」






っけ。やるなら他所でやれよな。






「おい、さっきから目障りなんだよ……やんなら他所でやれ」






糸師くん……流石すぎる。一生着いてきます。





「え〜凛ちゃんもほんとはやって欲しいくせに〜!」

「な、んな訳ねぇだろバカ!きめぇんだよ!」





……は、所詮はお前も男かよ、可愛い女に目がない猿どもが。

ついでに言わせてもらうと糸師くんさ、その言葉とは裏腹に顔赤くする拒否の仕方はもう肯定しちゃってるのとほぼ同じだから。あんたみたいなツンデレがやると特に。






「……糸師くん、私で良ければやろうか?」

「あ?勘違いすんな。迷惑なんだよ」






おぉ〜と私の心の中で感嘆の拍手が起こる。
お箸片手にニコリと微笑んだヒナを、一蹴りするとは大したものだ。まぁそれもきっと、照れ隠しの一部なんだろうけど。



……ていうか糸師くんご飯そのままにして行っちゃったし…
勿体な、全然手つけてないじゃん。















この白米と味噌汁で、2日は凌げるのに。








やっぱり私は、ここの奴らが嫌いだ。自分の置かれてる環境全てに不満を垂れてるばかりで感謝しようとしない。どれだけ恵まれてるかなんて、考えたことすらないんだろうな。




愚痴を空気に吐きながら、糸師くんがそのままにしたお盆を見る。へぇ、糸師くんって食事の時は熱いお茶派なんだ。渋いな…



いやどうでもよ、と零さないように気をつけて持ち上げたら





「あ、A!それ貸して、私が持つよ」

『……いいよ。どいて』

「でも……あ、じゃあその湯のみだけ貰っちゃう」






珍しく食い下がるとこに、もっと疑問を持つべきだった。







「きゃあっ!」







バリンっ、と床に落ちて割れた湯のみ







「あ、つ……」








その横では、ヒナが苦しそうな顔で右膝を抑えていた。

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moyu(プロフ) - それとこの小説最後まで読ませていただきました🙇とても面白かったです。素敵な小説をありがとうございます🙇✨ (9月6日 7時) (レス) id: d9453b28eb (このIDを非表示/違反報告)
moyu(プロフ) - プリ小説というアプリで、この小説と同じタイトルと内容で作られた日時がこちらの小説よりも遅いものが投稿されていて、パクリなのではないでしょうかと思いコメントさせていただきました🙇余計でしたらすみません💦 (9月6日 7時) (レス) id: d9453b28eb (このIDを非表示/違反報告)
楽夜 - 絵心…いいこと言うやん!タマニハ。。。 (5月22日 20時) (レス) @page45 id: e32b518303 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - 絵心さん・・・・めちゃめちゃいいこと言うじゃないですか! 泣いちゃいますよ (2023年3月3日 15時) (レス) @page44 id: fc65f8a88c (このIDを非表示/違反報告)
若葉 - 私の妹がヒナって名前で草 (2023年2月27日 9時) (レス) id: 7981b3d9d1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ツナ | 作成日時:2023年1月1日 19時

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