人狼ゲーム─嘘─【完】【鬼滅の刃】

【2日目】やな感じ ページ9

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｢うーん……
分かるのは3人のうち、2人は嘘つきって事だよね｣


｢うん。でも、炭治郎が嘘をついているようには見えなくて……まぁ贔屓目なんだけど｣



｢そっか。じゃあ僕も炭治郎を信じるよ。友達だし｣





これで良かったのかは分からないけど、幼なじみを信じてくれる人が増えて少し安心した






｢.......僕達、どうしてこんなことさせられるんだろう｣



｢ほんと....早く帰りたい｣





ため息を零しながら、水を口に含む






｢何してるの？二人で｣





驚いて、ごくんと水を一気に飲み込む





女の子が一人そばに立っていた

えーっと、名前.....なんだっけ







顔は知ってるんだよな。かわいくて、甘えん坊キャラで、男子にも人気って聞いたし







｢何でもないよ、橋本さん｣




そうだ、橋本さんだ…！







｢ふーん｣




橋本さんは私を横目でチラッと見たあと、勝ち誇ったようにフッと鼻で笑った

なんかやな感じ……

カナヲが苦手って言ってたのもわかる気がする







｢じゃあ私の部屋に来て？ひとりじゃ怖いの｣



｢えー.....｣



｢いいでしょお願い？｣



｢.......はぁ、わかったよ
じゃあまたね、篠宮さん｣







強引に時透君の腕に抱きつく彼女が去っていった後の食堂は、嵐が去った後のような静けさだった






｢女子には意地悪って噂、本当なんだ.....｣



愚痴を零しながらお皿を洗っていると




｢へえ、なになに？｣




｢わっ、て、天元さん？｣



どこからか現れた天元さんが、私を覗き込むように立っていた



｢天元さん？なんだそれ気持ち悪りぃ｣



｢じゃあ、天にい……？｣



｢おうよっ｣





昔の名前で彼の名を呼べば、満足げにうんうんと首を振る




｢腹減ったんだよな。A何か作ってくんね？｣




＊＊




卵を炒めながら思い出す



天にいは私の初恋の人だった

かっこよくて面白くて、女の子達からも大人気で。




一時は3股もしてたらしいチャラ男








｢久しぶりだなぁお前の手料理
昔はよく食わされてたよな｣


｢砂のご飯だけどね｣


公園の。






｢なぁA｣



暫くした後、天にいは突然、チャーハンを食べるのをやめて、真剣な顔で私を見つめる




｢お前は俺を、信じてくれるか？｣





信じるというのは、多分、占い師のことだろう





｢.......うん、天にいを信じる｣







わからないと言ったら嫌われそうで。


私は咄嗟に嘘をついてしまった

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