人狼ゲーム─嘘─【完】【鬼滅の刃】

【2日目】時透くん ページ8

’



ぐぅぅぅう

と大きな音が響く




ひとつ分かったことがある。
こんな状況でも、どうやらお腹は空くらしい




私は部屋にある地図に書いてあった、食堂という所に行った





行ってみると、高校の食堂によく似ていた

違うことといえば、いつものおばちゃんがいないこと。





｢何か食べますか？｣






心に染み渡る優しい声で話しかけてくれたのは、あの胡蝶さんだった

どうやら先客がいたらしい。




｢なんでもあるみたいですよ？
パンにご飯、グラノーラも｣






｢いえ、あの.....お茶を貰いたくて(ぐううううう｣




弁解のしようのない音が響いた





｢…サンドウィッチはどうですか？ちょうど今作っているので｣






｢え？あ、だ、大丈夫です！｣





｢食べないと死にますよ？｣





｢へっ？｣





死ぬ.......？





｢死ぬは大袈裟ですね。
でもこんな状況で精神もおかしくなっているし、何かを口に入れないと｣




｢じゃあ.......頂きます｣






数分後、どうぞ。とテーブルに置かれる

胡蝶さんの作ってくれたサンドウィッチは、それはそれは美味しくて



同時に、何故かお母さんの事を思い出してしまって涙も出てきた





ただよかったのは、胡蝶さんは部屋に戻り、私の嗚咽を聞く人がここにいないこと






｢.......どうしたの？｣






と思っていたら、どうやら人が来てしまったようで。






私は顔を見られないように、瞬時に下を向いた







｢そんなに擦ったらあとになるよ
……はい｣







差し出されたのは、綺麗な水色のハンカチ

迷った挙句私はそれを受け取り、そっと目に当てる







｢あの、ありがとう.....時透くん、だよね？｣




その特徴的な髪の毛は、確か時透くんだ

彼は有名人だから私も知っている




｢うん。篠宮さんだよね
よく炭治郎と一緒にいる…｣





話しながら、彼は前に置いてある椅子に座った






｢うん……家が近所なんだ｣




｢そっか
僕もなにか、食べようかな｣




｢あ…良かったらサンドウィッチ作ろうか？
私もまだ食べたいし｣



｢ありがとう。じゃあ貰うね｣



そう言って時透くんは柔らかく笑った





私は辺りを見回して、2人しか居ないことを確認する






｢あの.....時透くんは、どう思う？｣


｢なにが？｣


｢占い師が、3人もいること｣

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