やさしく蝕んで【諸伏景光】

ほら、正義のヒーローの完成だ ページ9

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｢え、な、どうしたのAちゃん！？ぼ、僕は凄く嬉しいけど…｣

『ヒロ君。私、気づいたよ
やっぱり私には、ヒロ君だけなんだって』



ヒロ君を、世界で1番好きなんだって。



｢ほ、ほんとに？じゃあもう、距離取るのは……｣

『うん、おしまいにしようか』

｢……や、やったぁああ…｣

『ちょ、ヒロ君！？』





いきなりしゃがみ出して、肩を揺らしながらうずくまるヒロ君

良かったぁだとか嬉しいなぁだとか、時々呟きながら。





｢ごめんね、僕、ほんとに嬉しくて……｣

『ふふっ。涙も出なくなっちゃった？』

｢そうみたい。あはは……｣

『ヒロ君、今日うちに泊まってかない？』

｢え、いいの？迷惑かけちゃうんじゃない？｣

『うちの家族ヒロ君の事大好きだから。迷惑だなんて思われないよ』

｢ほんと？それじゃあ、お言葉に甘えて……｣






嬉しそうにはにかむ彼と、手を繋ぎながら残りの道を一緒に歩いた。
彼が隣にいるだけで、さっきまでの恐怖が嘘みたいだ。
あんな事があったから何に対しても疑心暗鬼だったけど、ヒロ君が隣にいると安心出来る。
私を助けてくれた、正義のヒーロー。





『ヒロ君、これからも私のこと守ってくれる？』

｢もちろんさ。必要とされなくても、僕は君の隣にいてずっと見守るよ｣






大好きだよ。と家の前でキスされる

１回だけって決めてたのに、久しぶりだったから止まらなくなっちゃって、結局駅まで戻ってホテルに行った。

馬鹿みたいって思ったけど、今日だけはそれでもいい気がした。

ヒロ君と仲直り出来たんだから。

少しずつ、染め上げる→←言ったでしょ？傍にって

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