言ったでしょ?傍にって ページ8
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走るべきか、気付かないふりをするべきか。
恐らく今までも何度かつけられたことはあるのだろう、私が気づかなかっただけで。
家の住所も知ってるし、バスも同じのを乗っていたんだから、これが初めてではないはず。
だとしたらこのままにしておくべき?
走って逃げて変に相手を煽ることになったらやだし。
そうだ、そうしよう
あともう少しで家だから。
ほら、見えてきた
あと少し
あれ、待ってまずいかも
足音がなんか
近くなってない?
いる
後ろにいるんだ
タバコの臭い?が強くなってる
張り付くようについてきてる
振り向くべき?
でも襲ってきたら?
私格闘術はからっきしだから、多分敵わない
だったらもう、逃げるしか……っ
あ、やばい
肩に手が
もうダメだ
誰か助けて……
……ヒロ君、助けて…っ!
「Aちゃん!」
『……ヒロ君!?』
な、なんで……
あ、ストーカーが逃げる!
追わないと、捕まえないと
でも、足が動かない……っ
「大丈夫、もう大丈夫だよ。証拠はバッチリだから…!後で教官に提出するよ。それよりもAちゃん、大丈夫だった!?」
『あ、うん、私は平気……』
ヒロ君の顔を見て、証拠はバッチリという言葉に安心して、涙が出てきちゃったけど。
「ごめん、ごめんね…っ、僕が頼りないばっかりに……怖かったよね」
『ううん、違うの。私が黙ってったから、』
「違う、僕が悪いんだ。Aちゃんが何か悩んでそうなのわかってたのに、めんどくさいって思われるのが怖くて言えなかったんだ」
『……私も、そう思われるのが怖くて、言えなくて……っ』
「酷いなぁ。僕がAちゃんをめんどくさいだなんて思うこと、ありえないのに。僕はたとえ、君にどんなに酷いことをされても絶対否定したりしないから……ずっとそばにいるよ」
『…ヒロ君……
ごめん、ごめんね。ありがとう……っ』
馬鹿だなぁ、私
どうしてヒロ君は私のこと好きじゃないかもなんて、一瞬でも思ったりしたんだろう
こんなに、心から愛してくれてるのに
ほんとに、私は馬鹿だ
『……ヒロ君』
「ん?どうしたんだい?」
『好き』
「えっ?」
柄にもなく抱きついてみた
耳が真っ赤な彼の身体に
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しろつめ - あ〜〜〜〜〜〜好きです理想の景光でした、最後まで不穏なのが良き……。完結おめでとうございます、面白かったです!素敵な作品ありがとうございました! (2022年5月25日 23時) (レス) @page13 id: a47367aeb2 (このIDを非表示/違反報告)
カイ - 完結おめでとうございます♪茹でガエルの法則…まさか?となって完結したのにまだまだ続きがみたいです〜笑 脳内でお話作りますね笑 (2022年5月25日 19時) (レス) @page13 id: 0f20f5cdbd (このIDを非表示/違反報告)
りお(プロフ) - 完結おめでとうございます!このみの作品で本当に面白かったです!素敵な作品ありがとうございました! (2022年5月25日 18時) (レス) @page13 id: 20b4499f90 (このIDを非表示/違反報告)
灰色(プロフ) - 完結おめでとうございます〜!!面白かったです…! (2022年5月25日 16時) (レス) @page13 id: 02fb3ffb1f (このIDを非表示/違反報告)
ツナ(プロフ) - いちごさん» こちらこそありがとうございました!お陰様で完結致しました! (2022年5月25日 16時) (レス) id: 4b3554dc38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ツナ | 作成日時:2022年5月21日 17時