検索窓
今日:23 hit、昨日:12 hit、合計:31,715 hit

言ったでしょ?傍にって ページ8






走るべきか、気付かないふりをするべきか。





恐らく今までも何度かつけられたことはあるのだろう、私が気づかなかっただけで。
家の住所も知ってるし、バスも同じのを乗っていたんだから、これが初めてではないはず。



だとしたらこのままにしておくべき?
走って逃げて変に相手を煽ることになったらやだし。


そうだ、そうしよう

あともう少しで家だから。

ほら、見えてきた

あと少し

あれ、待ってまずいかも

足音がなんか

近くなってない?

いる

後ろにいるんだ

タバコの臭い?が強くなってる

張り付くようについてきてる

振り向くべき?

でも襲ってきたら?

私格闘術はからっきしだから、多分敵わない

だったらもう、逃げるしか……っ

あ、やばい

肩に手が

もうダメだ

誰か助けて……







……ヒロ君、助けて…っ!






「Aちゃん!」


『……ヒロ君!?』



な、なんで……

あ、ストーカーが逃げる!

追わないと、捕まえないと

でも、足が動かない……っ




「大丈夫、もう大丈夫だよ。証拠はバッチリだから…!後で教官に提出するよ。それよりもAちゃん、大丈夫だった!?」


『あ、うん、私は平気……』




ヒロ君の顔を見て、証拠はバッチリという言葉に安心して、涙が出てきちゃったけど。




「ごめん、ごめんね…っ、僕が頼りないばっかりに……怖かったよね」

『ううん、違うの。私が黙ってったから、』

「違う、僕が悪いんだ。Aちゃんが何か悩んでそうなのわかってたのに、めんどくさいって思われるのが怖くて言えなかったんだ」

『……私も、そう思われるのが怖くて、言えなくて……っ』

「酷いなぁ。僕がAちゃんをめんどくさいだなんて思うこと、ありえないのに。僕はたとえ、君にどんなに酷いことをされても絶対否定したりしないから……ずっとそばにいるよ」

『…ヒロ君……
ごめん、ごめんね。ありがとう……っ』





馬鹿だなぁ、私

どうしてヒロ君は私のこと好きじゃないかもなんて、一瞬でも思ったりしたんだろう

こんなに、心から愛してくれてるのに

ほんとに、私は馬鹿だ





『……ヒロ君』

「ん?どうしたんだい?」

『好き』

「えっ?」





柄にもなく抱きついてみた

耳が真っ赤な彼の身体に

ほら、正義のヒーローの完成だ→←あと少しだから大丈夫だよ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (134 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
290人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

しろつめ - あ〜〜〜〜〜〜好きです理想の景光でした、最後まで不穏なのが良き……。完結おめでとうございます、面白かったです!素敵な作品ありがとうございました! (2022年5月25日 23時) (レス) @page13 id: a47367aeb2 (このIDを非表示/違反報告)
カイ - 完結おめでとうございます♪茹でガエルの法則…まさか?となって完結したのにまだまだ続きがみたいです〜笑 脳内でお話作りますね笑 (2022年5月25日 19時) (レス) @page13 id: 0f20f5cdbd (このIDを非表示/違反報告)
りお(プロフ) - 完結おめでとうございます!このみの作品で本当に面白かったです!素敵な作品ありがとうございました! (2022年5月25日 18時) (レス) @page13 id: 20b4499f90 (このIDを非表示/違反報告)
灰色(プロフ) - 完結おめでとうございます〜!!面白かったです…! (2022年5月25日 16時) (レス) @page13 id: 02fb3ffb1f (このIDを非表示/違反報告)
ツナ(プロフ) - いちごさん» こちらこそありがとうございました!お陰様で完結致しました! (2022年5月25日 16時) (レス) id: 4b3554dc38 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ツナ | 作成日時:2022年5月21日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。