【完】ゑ？あの灰谷蘭が童貞だって！？【続】

手紙 下 ページ7

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でも、どんなに大好きでもきっと、明日になればまた灰谷君のことも、周りのことも全て忘れていく生活に戻ると思います。
ほんとはすごく怖いけど、大丈夫。灰谷君がくれた沢山の幸せがあるから。
だから灰谷君、どうか私の事なんか忘れて、素敵な人と新しい関係をつくってね。
私はそれだけが心残りでした。
灰谷君は優しいから、もしかしたら12年間経った今も私のことを……なんて。自惚れだったらごめんなさい。でもそれはそれで嬉しい。


灰谷君に言いたいことは沢山あるけれど、どうやって文字にしたらいいか分からないので、略式でいきたいと思います。
灰谷君、私と付き合ってくれてありがとう。
こんな短い言葉じゃ伝わらないと思うけど、本当に本当に感謝しています。もし灰谷君が隣にいてくれなかったら、きっと私は自ら死を選んでいたかもしれません。ほんと、灰谷君の彼女になれて幸せでした。
だから最後に、最後に一目灰谷君に会いたい。
灰谷君が私の恋人っていうのを覚えてるうちに、この幸せな気持ちのまま灰谷君に会いたいの。
なので私はこれから灰谷君にメールを送りたいと思います。
これが、私と灰谷君の最後の夜になるでしょう。
何を話せばいいのかな。考えても忘れちゃうかな？
泣かないようにしたいなぁ。最後が泣き顔なんて嫌だもんね！灰谷君は笑ってくれると嬉しいなぁ……。



そして灰谷君、もし12年後この手紙が無事に届いて、貴方が読んでいるならば
どうか、私のことは忘れて幸せになって下さい。
私が灰谷君の足枷として、どれほど灰谷君を苦しめたんだろうと思うと悔やんでも悔やみきれません。
だから灰谷君、私の為だと思ってどうか忘れてね。
灰谷君が私にくれたとっても素敵な愛を、他の人にも向けて欲しいな。


この手紙が12年後に届いているということは、きっと私はもういないでしょう。
幸せだった人生を噛み締めながら、生まれ変わる準備をしているんじゃないかな。
生まれ変わったら、何になるんだろうね。
灰谷君の子供……？なんてね！でもそれがいいな



最後に。灰谷君、ずっとずっと愛してるよ！
この愛は友達でも、恋人としてでもなく、もっともっと大きな愛です！灰谷君も灰谷君の恋人も灰谷君の子供も、灰谷君の周りぜーんぶを愛する愛だよ！

だからどうかお幸せに！素敵な人生を歩んでね！








ではさようなら。そして幸せをありがとう。
ブルドッグに似た隣の席の女の子より。

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