12月19日 ページ44
千冬▪Aside
それから、一年たち、今日は俺の誕生日になった。
彼女が俺の誕生日に気を利かせて、お店を予約してくれたらしい。
俺は彼女に促され、ライトアップされた、夜の東京を散歩した。
千冬「A折角だし腕組もうぜ」
そう言って、俺は少し緊張しながら腕を差し出した。
『うん』
そう言って彼女は俺の腕に手を沿えた。
何かこうして歩いていると夫婦みたいだな。
目的地に着くと、それは、以前俺と彼女が、出会った居酒屋だった。
千冬「俺の店からでも、行けたのに何で遠回りしたんだ?」
『ごめん、嫌だった、折角クリスマスも近いし、ライトアップした、街を千冬君と一緒に
歩きたかったの』
千冬「そうなのか、ありがとな、アンタのお陰で近所にこんなにキレイな所があるってわかったぞ」
『良かった』
そうして、二人で腕を組みながら居酒屋に入店した。
店長「いらっしゃい、Aちゃん、松野君」
『えっ、店長松野君と知り合い?』
店長「知り合いっていうか、彼もAちゃんと同じこの店の常連だよ」
店長「よく、仕事終わりに来てるもんね松野君」
千冬「は、はい、店長俺専用のボトル下さい」
店長「はい、待っててね」
そう言って店長は彼に名前入りのお酒のボトルを差し出した。
『千冬君、まさか、ボトルまで作って通いつめているとは思わなかったよ』
千冬「まぁな、現にこの店って穴場だから、Aと出会った日に初めて、場地さん達連れてきたんだ」
『そうなんだ』
店長「そういえば、君たち腕組んで入店したよね。」
店長「松野君Aちゃんは君のコレかい?」
そう言って、店長は自身の小指をたてた
千冬「そうです」
店長「そうかい、お似合いだね君たち。
っていうか余計なお世話かもだけど、Aちゃんがフリーのままだったら俺が君を彼女に紹介しようと思ってたよ」
店長「前々から二人は気が合いそうだと思ってたんだ、君たちは出会うべくして出会ったんだと思うよ」
それから、二人はテーブル席に案内され隣同士に座った。
料理を待っている間に二人は会話を始めた
千冬▪A「『あの』」
息がピッタリ過ぎて会話が被り彼の方から彼女に会話の主導権を譲った。
千冬「どうぞどうぞ」
『私ね、今、夜間の専門学校に通っているんだ。見てみてこれ、凄くない?』
そう言って彼女は無邪気に笑い俺に、免許証の様な物を二つ見せた。
一つは動物の訓練士の免許でもう一つは動物看護師の仮免?の用なものだった。
千冬「やったな、A」
『うん、私凄い頑張ったよ』
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作者名:蒼井薔薇 | 作成日時:2023年1月29日 9時