スーパーにて ページ30
千冬▪Aside
二人は無事掃除を終えて再びスーパーに行った。
今日は29日で国産の牛肉が全品半額らしい。
『松野君、掃除も終わったし、いよいよ焼き肉パーティだね』
千冬「良いですね焼き肉」
『そういや、全然関係無いんだけど最近放送してる韓ドラの愛の難波船見てる?』
千冬「見てますよ、もうスンホ君の片思いが切なくて、共感します」
『松野君はスンホ君派なんだ、私もスンホ君好き。でも、ああいう、優しい人って結局良い人止まりになりがちだよね』
千冬「ほんとですよね。優しいだけの男には世知辛い世の中です」
愛の難波船とは、最近流行っている高校生三人の男女の切ないラブストーリだ。二人の男の子が一人の女の子を取り合う王道ラブストーリだが、愛情には色んな形があることを知りながら、真実の愛とは何なのかということを視聴者に問いかける奥深いドラマだ。
『って、事で今日は焼き肉パーティ兼韓国料理パーティだ。早速本格キムチと、マッコリをかごに入れるよ』
千冬「結局最後は食べ物の話に戻ってるじゃないかよ」
『あれっ?松野君さっきから所々ため口出てるよ』
千冬「あっ、すいませんつい」
『謝らないで、私は今みたいにしゃべってくれる松野君の方が好きだよ』
千冬「本当ですか。じゃあ、これから、ため口で話しても良いですか?」
『もちろん』
千冬「よし、じゃあこんなのも追加でかごにいれて良いか?」
『おお、これは是非一度飲んでみたいと思ってた』
松野君がかごに入れたものはサムゲタンの素だった。お湯に解かすだけで、できるらしい。
そうして、私達はスーパーのお会計を済ませて、車を返しに行き、家に戻った。
そして、焼き肉用のカセットコンロとフライパンを用意して、大家さんも呼んだ。
それから、私達三人は各々焼き肉を焼き始めた。
一口に焼き肉と言っても、色んな食べ方があって面白い。
私は王道の焼き肉のタレで食べてるけど。
大家さんは塩コショウで食べてるし。
松野君は先ほどスーパーで買った、レモン汁をかけて食べている。
折角だから、皆の食べてるものをシェアした。
大家「Aちゃんと彼氏さん、このお肉はタレじゃ勿体無いよ、塩コショウで食べな」
千冬「あっ、ありがとうございます。大家さん」
『うまっ、まるでステーキ食べてるみたいだよ』
大家「Aちゃん、彼氏さんの前なんだから、ちゃんと美味しいって言いな」
『もぉ、お父さんみたいなこと言うね大家さん』
千冬「まるで、本当の親子みたいです」
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作者名:蒼井薔薇 | 作成日時:2023年1月29日 9時