292時間目 ページ12
「メリークリスマース！！」
明るい声とクラッカーの音が響いた。
「最高の聖夜ですねぇ。２月といえばやっぱりクリスマス！！」
クリスマスは１２月だけどな…なんて言葉は声に出さずに飲み込む。
「おっと、良い子はもう寝る時間です！先生も別室で寝るので早く布団に入りなさい」
そう言われて布団に入って暫くすると、殺せんせーが静かに教室に入って来た。
「よく寝ておる、よく寝ておる。よもや先生がサンタとは思うまいて」
その瞬間、全員が布団から出て殺せんせーに暗殺を仕掛ける。しかしそれらを器用に躱す先生。
「明けましておーめでとー！！」
気付けば皆の服装が着物や袴に変わっていた。
「新年が始まりました！！気持ちを新たに勉強に暗殺に邁進しましょう！！さて、後は寝正月です」
「なんだよこの流れは！？」
本当に何がしたいんだろう。苦笑いしながら、自分が着ている水色地に寒色の牡丹が柄付けされた着物を見る。
どこでこの着物を準備したんだろうか…？
「要するにさ、殺せんせーがやりたいのってこういう事？年末年始という学園物の美味しいイベントをやり逃した。だから２月だけど一気に回収しちゃいたい…と」
「その通り不破さん！！」
殺せんせーらしい事ではあるけど…
「折角１度きりの冬休みなのに…誰も学校に遊びに来てくれず！先生の事で真剣に悩んだり頑張ってくれていた訳ですから…こっちから遊びに誘い辛いし」
まあ…それはそうだろう。私の場合は、決して先生の事で悩んではいなかったけれども。
テレビ番組を先生自身が演じたり、１月の様々なイベントを暗殺を交えながら行ったりするのをぼんやりと眺めていた。
冬休みと言われて思い出すのは、あのフリーの記者と…浅野君だ。
''Aには笑っていて欲しいんだ''
そう言って私の髪に触れ、悲しそうに笑った浅野君の顔が頭に浮かぶ。
１度連絡をした方がいいよね。私はまた笑えるようになったと。
『(……そういえば…)』
彼は私に笑っていて欲しいから、本校舎に戻る事にこだわったのだろうか？
考えていると隣に誰かが来る気配がした。横を見れば、見慣れた赤髪の生徒がいる。
『カルマ君…？』
「気にしてる…？冬休み、Aにとって辛い事ばっかだったでしょ」
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uru(プロフ) - らぅさん» コメントありがとうございます！ここまで読んで下さり本当に嬉しいです！高校生編は最近連載し始めたので是非読んでみて下さい。 (2020年8月13日 21時) (
レス) id: 275269a074 (このIDを非表示/違反報告)
らぅ - コメント失礼します！！題名に惹かれて1話を読んでからあっという間に7話まで読み進めてしまいました‥w本編終了後は【2】が良いです！！高校生になってからの夢主ちゃんと赤羽くんのいちゃいちゃも見たいし‥(((長文失礼しました！！更新頑張ってください！！ (2020年8月13日 20時) (レス) id: 825ada6d1a (このIDを非表示/違反報告)
uru(プロフ) - 澪桜さん» ありがとうございます、頑張ります！本編と共に、オリジナルの方も少しずつ考えていますので、是非楽しみに待っていて下さい！ (2020年7月4日 20時) (レス) id: 275269a074 (このIDを非表示/違反報告)
澪桜(プロフ) - わーこれからどうなるのー！？ヤバい！めっちゃ楽しみです！！いつも勉強の合間に読んでて毎日の癒しなんですよ〜。だけどだんだん終わりが近づいてきて少しさみしいな〜なんて笑これからも頑張ってくださいね！uruさんのオリジナルのやつも楽しみにしてます！ (2020年7月4日 18時) (レス) id: 5d0f326b17 (このIDを非表示/違反報告)
uru(プロフ) - 夜空 -Night Sky-さん» コメントありがとうございます！確かに…高校生編はあまりありませんね… (2020年6月21日 12時) (レス) id: 275269a074 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：憂流 | 作成日時：2020年6月10日 17時
