ピエローtwoー (ページ40)

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86時間目ページ40

「ねぇ、おじさんぬ。意外とプロってフツーなんだね。ガラスとか頭蓋骨なら俺でも割れるよ。
ていうか速攻仲間呼んじゃうあたり、中坊とタイマン張るのも怖い人？」

「よせ、無謀…」

「ストップです、烏間先生。顎が引けている」

止めようとした烏間先生を殺せんせーが制す。

前の赤羽君は顎を突き出し、相手を見下す態度だった。だけど今は油断なく、正面から相手を観察している。

でも相手はプロだ。いくらあの人を倒さないといけなくても、いくら赤羽君が強くても、

そんなの無茶だ。

赤羽君は一気に持っていた観葉植物を振り上げる。しかし、殺し屋はそれを簡単に握りつぶしてしまった。

「柔い。もっといい武器を探すべきぬ｣

「必要ないね」

やめて…なんて言えなかった。不安でギュッと手を胸の前で握りしめる。

頭蓋骨をにぎりつぶすほどの握力。１度掴まれたら即ゲームオーバー。赤羽君はそんな中で、見て覚えたらしい烏間先生の防御テクニックを駆使して躱していた。

「どうした？攻撃しなくては永久にここを抜けられぬぞ」

「どうかな～。あんたを引きつけるだけ引きつけといてその隙に皆がちょっとずつ抜けるってのもありかと思って。

…安心しなよ。そんなコスいことは無しだ。今度は俺から行くからさ」

赤羽君はニヤリと笑い、指の関節をボキボキと鳴らす。

「あんたに合わせて正々堂々、素手のタイマンで決着をつけるよ」

赤羽君は正気なのだろうか。心臓が嫌なくらい音を立てている。もう誰も居なくなって欲しくないのに。

次々と攻撃を仕掛ける赤羽君。相手が背中を見せチャンスだという時、

相手は、赤羽君に向かってガスを噴射した。