76時間目 ページ30
ビーチまで着くと、サービスのトロピカルジュースを貰った。みんなは上機嫌だ。
「いやー最高！！」
「景色全部が鮮やかで明るいな〜」
こういった場所に来たことがなかったので、表情には出さないものの気分は上がる。
「ホテルから直行でビーチに行けるんですねぇ。様々なレジャーも用意してあるようですねぇ」
「例のアレは夕飯の後にやるからさ、まずは遊ぼうぜ殺せんせー！」
「修学旅行ん時みたく班行動でさ」
「ヌルフフフ、賛成です。よく遊び、よく殺す。それでこそ暗殺教室の夏休みです」
１つの班が殺せんせーと遊んでいる間に、他の班が暗殺の準備を進める。
今は１班にいて、パラグライダーをしているようだ。
「うまいことやってんなぁ…。１班の陽動」
「やるもんだねぇ、ちゃんと暗殺を混ぜて。他の班に目がいかないようにしてる」
「次はうちに来る番だよー！やる事やってすぐに着替えないと！」
カエデちゃんの声にみんなは動き始める。
泳げない私とカエデちゃんは地上で待機。みんなの分のタオルを持ち、戻るのを待つ。
「もうすぐだね」
『はい』
作戦決行が迫っていた。
ーーーーー
「いやぁ、遊んだ遊んだ。おかげで真っ黒に焼けました」
「黒すぎだろ！！」
夕方、Ｅ組全員は殺せんせーを見て絶句する。殺せんせーは真っ黒に焼けていた。本当に真っ黒に…。
「歯まで黒く焼けやがって…」
「もう表情が読み取れないよ」
何がどうなったらこんなに真っ黒になるのだろうか。肌の性質が、人とは異なっているからだろうか？
疑問に思いながら、私達は船上レストランに移動する。
「夕飯はこの貸し切り船上レストランで、夜の海を堪能しながらゆっくり食べましょう」
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作者名：憂流 | 作成日時：2020年4月10日 17時
